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「葛城では何が起こるか分からない」菅沼菜々はコースを熟知したキャディと6差から逆転狙う

<ヤマハレディースオープン葛城 3日目◇2日◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6590ヤード・パー72>

初日は4アンダー・3位タイ、2日目はトータル7アンダー・3位タイとスコアを伸ばして予選を終えた菅沼菜々。決勝ラウンドに進んで、この3日目は3バーディ・4ボギーでトータル6アンダーとスコアを1つ落としたが、順位は変わらず3位タイに踏みとどまった。首位はトータル12アンダーの西郷真央。6ストローク差をあすの最終日に追いかける。

きょうのラウンドは「ひと言で締めくくると、めっちゃ悔しいです。アプローチが寄せきれず、ボギーを打ってしまいました。きょうは流れをつくれず、どうにかしのいだ感じです。でも悪いなりに、まとめられたかな」と、悔しさを前面に出して振り返った。

スコアメイクに苦しんだのは「番手間の中途半端な距離が残ることが多かった」から。「番手間の距離を合わせると球が低めに出てしまうクセがあって、それが出てしまいました」と明かした。

今大会で菅沼のバッグを担ぐのはベテランの梅原敦キャディ。梅原キャディは15年の長きに渡って本大会の舞台である葛城ゴルフ倶楽部に所属する藤田寛之のバッグを担いだ経験がある。それだけ葛城を熟知しているわけだが、それが菅沼の大きな助けになっている。

「梅原さんのアドバイスは、すごい的確で助けられています。グリーンのつけてはいけないところをちゃんと避けて、狙う方向を教えてくれています。グリーンは徹底して手前から攻める作戦ですが、ホールによっては奥のカラーを狙うとか左に外しても大丈夫とか、教えてくれています」

首位の西郷とは6打差。逆転は難しいという表情を浮かべながらも、「きょうはピンが左右に振られて、すごい難しかったです。あしたも難しくなるはず。油断するとダブルボギーをすぐに打ってしまうので、警戒しながら攻めるところは攻めていきます。葛城では何が起きるか分かりません。それはみんな一緒ですから」と、あすへの決意を笑顔で話した。

出場している選手の誰もが、葛城ゴルフ倶楽部の難しさを口にする。そんな舞台で上位でプレーして、優勝争いの一角にいることを菅沼は楽しんでいるようだった。最終日も楽しみながら、己のすべてをぶつけてくるに違いない。菅沼は「できないことはやらない。自分にできることを全力でやる」というゴルフでスコアをつくる上での基本を思い出させてくれた。(文・河合昌浩)

<ゴルフ情報ALBA.Net>