<KKT杯バンテリンレディス 最終日◇18日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6501ヤード・パー72>
熊本で行われた「KKT杯バンテリンレディス」は19歳の山下美夢有の優勝で幕を閉じた。山下はスリクソンとクラブ契約を結び、今大会の優勝ジャケットはグリーン。マスターズの松山英樹に続き、2週連続で“同じ組み合わせ”の選手がトロフィーを掲げた。
熊本空港CCはフェアウェイの真ん中に木があったり、ドッグレッグが多かったりとトリッキーなホールが多く、強い風が舞う。ツアーでもかなりティショットが難しいコースだ。そんななかでも山下は「3日間通じてショットが良かった」と大会レコード(トータル14アンダー)を叩き出した。
そんな山下のセッティングを見てみると、ドライバーは『ZX7』を使用。松山の『ZX5』よりも操作性が高いモデルで、昨年の国内男子ツアーでは星野陸也、稲森佑貴、香妻陣一郎と使用選手が3連勝を挙げている。そのヘッドにささるシャフトが女子では珍しいフジクラの『TR弐プロトタイプ』。同社のツアー担当・貞包聡介氏は、その理由をこう解説する。
「山下さんは元々スピーダーエボリューションIV(以下エボIV)を使用していたのですが、少しだけつかまらない感じがすると話していました。そこで、エボIVに似ていて、かつ、先が助けてくれてボールを拾う動きのあるTR弐プロトタイプを提案したところハマってくれました」
また、貞包氏は同じくフジクラのシャフト(スピーダー569TR)を使用しており、背丈、さらにはともに曲がらないショットが持ち味で今季3勝を挙げている古江彩佳との共通点と違いも話してくれた。
「山下さんも古江さんも練習場で見ていて曲がらず、常に同じテンポで打てるところが非常に似ていると思います。フェアウェイウッドのシャフトは、ともにエボIVですしね。ただ、ティアップしたボールを打つときに、山下さんの方が下から拾いながら乗せて運ぶ打ち方なので先が動くTR弐プロト、一方の古江さんは先を動かさずフェースをコントロールして真っすぐ飛ばすタイプなのでTRが合っているのだと思います」
フェアウェイウッドは2021年に2勝を挙げている小祝さくらと同じスリクソンの『ZX』。そしてボールはその小祝、そして松山と同じ、スリクソン『Z-STAR XV』だ。
【山下美夢有の優勝ギア】
1W:スリクソンZX7(9.5°/TR弐プロトタイプ/569SR/45インチ)
3W:スリクソンZX(15°/スピーダーエボIV/569SR)
5W:スリクソンZX(18°/スピーダーエボIV/569SR)
4UT:スリクソンZX(22°/DIAMOND Speeder HB 8S)
5UT:スリクソンZX(25°/DIAMOND Speeder HB 8S)
5I〜PW:スリクソンZX5(DG85 R300)
AW:クリーブランド RTX ZIPCORE(48°/DG85 R300)
SW:クリーブランド RTX ZIPCORE(52、58°/DG95 R300)
PT:スコッティキャメロン select GOLO S
BALL:スリクソンZ-STAR XV
<ゴルフ情報ALBA.Net>