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1ラウンドを6分割 “ミニ目標”を作る考え方【プロキャディからの助け舟】

トーナメント会場にいる関係者のなかで、一番近くでプロゴルファーのプレーを見ているのがプロキャディ。そして唯一ラウンド中にプロにアドバイスを送れる存在でもある。そんなプロキャディだからこそ、我々アマチュアゴルファーのスコアアップにつながる“アドバイス”を知っているのではないか。今回は河本結や小祝さくらなどとタッグを組んできたジェイソン・イッズ氏。

■河本結の強みは切り替えの早さ マネをするなら“ミニ目標”を

男女ツアーともに様々なプロとタッグを組んできたイッズ氏。その中でも特に“ゴルフ脳”が抜きん出ていると挙げたのが河本結だ。2019年「アクサレディス」でレギュラーツアー初優勝、今季は予選会を勝ち上がり米国女子ツアーを主戦場としている。

「河本選手はゴルフの考え方が天才的。プレーの組み立て方もそうですし、テクニックやスイングについても複雑なところまで詳しく分かっていると思います。ショットや球のイメージがキレイに見えるから、判断もプレーも速いんです。だからこそ、悪いショットの後の切り替えも速い」。基本的に悩む時間が少ないという河本。誰でも調子や相性の悪いホールはあるが、アマチュアがそこから悪い流れを断ち切るためにはどうしたらいいのだろうか。

自身のスイングやプレーについて熟知しているプロならば、修正点が明確なら“次にチャンスがある”と切り替えられる。アマチュアがすぐに実践できるのは、ラウンドの考え方だ。「18ホールを、6回の短いラウンドに分けて考えるといいと思います。例えば、“18ホールで100を切りたい”と目標を作ると、スタートからボギー・ダブルボギーと続いたら焦って流れが崩れてしまう。それを3ホールごとに区切って、“3ホールで3オーバー”のようにミニ目標を作っていくと、自然と切り替えができるようになります」。

■フルショットで打ち続けるのはNG 練習は「4:6」の配分で

そして、河本を含む上位の選手が徹底しているというのが、時間管理の徹底。ラウンド前後の練習では、自身のルーティーンに沿って決められた時間の中で効率よく練習を行っているという。

「アマチュアプレーヤーでやりがちなのが、練習場で長いクラブでフルショットで打ち続けること。やっぱり“飛ばしたい”という気持ちも分かりますが、スコアアップに飛距離はそこまで重要ではありません。ショットは40%、ショートゲームが60%でやったほうがいいと思います。勝っている選手はショートゲームが巧く、極端に言えば、申ジエ選手は3:7くらいの割合でやっていると思います」。

■グリーンの芝目が分からないときは、撫でてみる

そこで、ラウンド中にすぐに実践できるグリーン攻略法を聞いてみた。グリーンがどちらに切れるかわからない場合はどうしたらいいのだろうか。芝の色の濃さでも見ることができるが、撫でてみることが一番わかりやすい。

「カップの方を見て、色が濃い方が逆目、白っぽく見える方が順目。色が分かりづらいときは、カラーの芝を手で撫でてみるとより分かりやすくなります。例えば、前方に撫でてみて芝がフラットになったら順目、立ったら逆目。毛足の長い絨毯と同じですね」。やはり、パターの巧さはスコアに直結しやすいという。今一度、練習配分から見直してみてはいかがだろうか。

<ゴルフ情報ALBA.Net>