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米女子ツアーの再開初戦中止で、予断を許さない米男子ツアー

米国男子ツアーより約1カ月遅れで再開を予定していた米国女子ツアーだが、再開初戦となる予定だった「ドウ・グレート・レイクス・ベイ招待」(7月15〜18日、ミシガン州・ミッドランドCC)の中止を決定した。

昨年から始まった同大会は二人一組で戦うチーム戦で、ユニークなペアもあり人気は上々。再開初戦ということで注目を集めていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響はやはり大きかった。

同社はミシガン州の同地に本拠地を置く世界最大級の化学メーカー。ジム・フィッターリング会長は、

「簡単な決断ではなかった。なんとかして開催すべきと考え、あらゆるオプションを想定してみたが、大会に関わるすべての人々の安全を考えると、来年によりよい大会を開催するのはベストだという結論にいたった」

とコメント。

五大湖の一つ、ヒューロン湖に近いミッドランドは、ミシガン州の主要都市デトロイトから北へ約2時間の街だが、ステイ・アット・ホーム(自宅待機)が5月末まで延長されている。

これで気になるのは男子ツアーのほうだ。6月11〜14日の「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」(テキサス州・コロニアルCC)で再開するが、「ダウ・グレート・レイクス・ベイ招待」の前々週(7月2〜5日)には、同じミシガン州で「ロケット・モーゲージ・クラシック」(デトロイトGC)を開催。

ここまでは無観客試合となるが、例えばダウ・グレート・レイクス・ベイ招待と同週(7月16〜19日)にはミシガン州のお隣、オハイオ州ダブリンでジャック・ニクラス(米国)がホストを務める「メモリアル・トーナメント」(ミュアフィールド・ビレッジGC)が、ファンを入場させての開催を予定している。

しかし、オハイオ州も現在は屋外での集会禁止の措置がとられていて、

「これが解かれなければ開催が非常に厳しい。特に、女子の大会はプロアマやファンの入場がないと経済的にとても困難」

と、ダウ・グレート・レイクス・ベイ招待の翌週に予定されている「マラソンクラシック」(7月23〜26日、オハイオ州・ハイランド・メドーズGC)のトーナメントディレクター、ジュド・シルバーマン氏が米ゴルフチャンネルのインタビューに答えている。

再開に苦悩する米国女子ツアー。地域によって状況は異なるだけに、米男子ツアーの行方も予断を許さないといえるだろう。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>