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3Wが苦手な香妻陣一朗が使う“ロフト15度”のユーティリティ「潰して打っても滑らない」

昨年12月に行われた予選会の狭き門を突破し、今季は日本人として初めてLIVゴルフにフル参戦している香妻陣一朗。「3番ウッドって難しくて好きじゃないんです」というキャディバッグの中には、3番ウッドではなくロフト15度のユーティリティが入っていた。

ユーティリティなのに15度! 構えてみたら意外と簡単そうだった

このクラブはキャロウェイの『パラダイム Ai スモーク トリプルダイヤモンドU』(以下TDU)。同シリーズのフェアウェイウッドともユーティリティとも違うツアーだけの支給品で、市販される予定はいまのところない。石川遼らが使うユーティリティとフェアウェイウッドのいいとこ取りした『APEX UW』に似た雰囲気があるが、こちらは17度、19度、21度、23度のロフト展開で15度はない。3番ウッドの標準的な長さは43インチだが、香妻は「もともと短いのを使ってきた」という。国内開幕戦の「東建ホームメイトカップ」の練習日に初めて『TDU』を試したところ、「打ったらけっこう良かった」と42.5インチで即投入を決めた。長さ的には5番ウッドと同じだ。東建で8位タイに入ると、「LIVゴルフ第6戦 at アデレード」では初日に「63」をマークして単独首位発進。最終的に今季最高の9位タイに入っている。ヘッドサイズは3番ウッドよりも小ぶりで、構えた見た目は完全にユーティリティ。15度ながらフェース面が見えるので、そこまでロフトが立っているようには見えない。3番ウッドと『TDU』の違いはどこにあるのか、香妻に聞いてみた。「僕はけっこう3番ウッドを(上から)潰して打つタイプ。最近の3番ウッドは潰して打つと、スピン量が少ないので、滑っちゃうんですよね。右にもいくしドロップもする。だけど、このクラブはそうならない」と話す。また、香妻は球の高低やドロー・フェードを打ち分けるのがプレースタイル。「球も曲げやすいし、上げることもできる」と操作性の高さも気に入っている。キャロウェイのツアー担当、石井尚氏はこう補足する。「APEX UWのヘッド形状はけっこうツアーで認知されていて、『あれの3番ウッドはないの?』と選手に言われたことが何回もありました。APEX UWと違うのは、クラウンがカーボンでアジャスタブルが付いているところ。ステンレスだけだとあの大きさでは作れないです。3番ウッドよりもやさしく打てるだけでなく、3番ウッド並みに飛びますよ」。プロだけでなく3番ウッドを苦手としているゴルファーは多い。現在ツアーで使用しているのは香妻だけだが、もし市販化されれば、3番ウッド下手を救う1本となるかもしれない。

◇ ◇ ◇●今年はアスリートアイアンが売れているという。関連記事【僕らでも打てるアスリートアイアン27機種? 選ぶポイントは『表の顔』と『裏の顔』ってどういうこと?】を読めば、あなたに合うモデルが丸わかり?

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