このエントリーをはてなブックマークに追加

パワーヒッター・岩井明愛の曲げない動き 手首を固めて体の回転でインパクト!【女子プロのドラテク】

2024年も盛り上がりをみせる国内女子ツアー。彼女たちのスイングには効率よく飛ばす要素が詰まっている。今回、取り上げるのは前週の「KKT杯バンテリンレディス」で優勝争いを繰り広げた岩井明愛。今週は今季海外メジャー「シェブロン選手権」に出場するパワーヒッターのスイングを、石井忍が解説する。

手首の形を決めたら回転するだけ 岩井明愛のスイングを連続写真でお届け!

◇明愛プロは少しフラットめに上げて、フラットめに下ろしていきます。上げていく軌道と下ろしていく軌道が近いのです。切り返しでうねらせながら、上げていくプレーンよりも低い位置に下ろした方がスピードは上げやすいのですが、彼女はそうではありません。バックスイングの早い段階でコックして手首の角度を決めたら、あとは体を回転するだけでインパクト。スピードは出しにくい動きですが、パワーがあるから飛ぶ。曲がらなさを追求したスイングとも言えます。

パワーヒッターらしき動きは下半身にも。低いトップから手元が低い位置に下りていきますが、右足の強い蹴り上げがないと、スイング軸が右に傾いてダフってしまう。切り返しでグッと下に沈み込んで、インパクトに向かって蹴り上げることで、軸をキープしたままインパクトできるのです。パワーやスピードはあるけどコースで曲がってしょうがないという人は、明愛プロのスイングを真似てみましょう。オススメの練習はストップ&ゴーです。ハーフウェイバックまでクラブを上げたらここで一度ストップ。左手首を少し手のヒラ側に折ってフェースを閉じたインパクトの形を作ったら、その手首の形をキープしたままスイングを再開して打ちます。実際にスイングするときも、ハーフウェイバックでインパクトの形を作って、体の回転で振ると曲がりにくくなりますよ。

■岩井明愛いわい・あきえ/2002年生まれ、埼玉県出身。レギュラーツアー本格参戦2年目となった昨シーズン、初優勝を含む3勝を挙げて、メルセデス・ランキング3位と躍進。双子の妹・千怜とともに女子ツアーに旋風を巻き起こしている。高い身体能力による飛距離が武器で、昨年のドライビングディスタンス部門では平均257.88ヤードを記録して5位に入った。Honda所属。■石井忍いしい・しのぶ/1974年生まれ。千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。

◇ ◇ ◇●平均250ヤードを超える飛距離を武器に「日本女子オープン」2勝を含む5勝を挙げている原英莉花。飛距離アップと前傾キープが期待できる“しゃがむ”動きを真似るには? 関連記事【世界基準の飛ばし屋・原英莉花は“シットダウン”でヘッドを走らせる!】をチェックしよう。

<ゴルフ情報ALBA Net>