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ルール不適合だけど…あの飛距離を“飛び”戻せ! ヘッド体積500t、反発係数も規格外の『SUPER egg』

ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか?元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。

あの頃の飛距離を飛び戻せた? 気になる打音、弾道を動画でお届け!

◇【注目ポイント】プロギアの『SUPER egg』ドライバーは、2024年3月15日に発売。コピーは“驚異の高反発+超大型ヘッド+最軽量設計。エボリューション高反発で、あの飛距離を飛び戻せ。”です。飛び戻せ、という表現は、オールドゴルファーに響きます。あの頃の飛距離を懐かしんでいるゴルファーのために、規則の鎖を引き千切ったドライバーということがわかります。『SUPER egg』は、2015年の初代から数えて、5代目になります。前モデルから2年。満を持してのモデルチェンジです。『SUPER egg』は、史上最大の500ccという超大型ヘッドで、ボール上げやすいシャローヘッドになっています。そして、フェースが「βチタンDAT55G U CUP フェース」になりました。COR値(反発係数)0.860オーバー(0.830を超えるとルール違反)の強烈な反発性能と高反発エリアの増大を可能にしています。さらに、ヘッド、シャフト、グリップの全てを軽量化して、速く振りやすくなるように工夫されており、総重量は約274グラムです。『SUPER egg』は、とにかくやさしく飛ばせるドライバーとして特化しているようです。シャフトのフレックスが、SR、R、R2の三種類というところが、オールドゴルファーや非力なゴルファーがターゲットだと明確にさせます。価格はかなり高額になりますが、もし、それでタイムマシーンに乗って過去に戻れるのであれば、逆に安いと考えるオールドゴルファーはたくさんいると思いはず。試打した日は、快晴で、気温は-6℃〜9℃。微風でした。使用したボールは、使い慣れていてクラブの特性に集中できる『TOUR B X』です。『SUPER egg』であの頃のように飛ぶのか? 注目して試打をしました。

【打感・打ち応え】『SUPER egg』の打音ですが、音量がやや大きめで、音質は硬質で残響がある音に濡れた鞭系が混じる飛びそうな音です。打ち応えは、軽く、弾き感が心地良いです。手応えはやや鈍感です。

【弾道・球筋・スピン】『SUPER egg』の弾道は、低めの高弾道です。前に行こうとする強いボールが出ます。ドローバイアスがかなり強く、ナチュラルに打つとドローが出て、フェードを打つのに苦労します。

【飛距離性能】『SUPER egg』の試打ラウンドの平均飛距離は225ヤードでした。最高飛距離のホールは235ヤード。僕の場合だと球が上がり過ぎてロスをしている感じで、もう少し調整できれば、もっと飛ぶように感じました。

【ロマン派ゴルフ作家語る】『SUPER egg』は、アドレスするとプロギアらしさを強く感じます。クラウンに大きな山があり独特です。後方のヒールサイドのボリュームも強烈で、流石の500cc大型ヘッドだと感心しました。アドレス時に違和感はありません。構えやすいといえます。振ってみると、軽いことよりも、自然と加速感が得られて、振りやすいドライバーだと感じさせます。『SUPER egg』を打って感じたのは、これがやさしいと感じるゴルファーは多いだろうなぁ、でした。とにかく、かなりの大きいフェードを打つつもりで打っても、軽くドローという強烈なドローバイアスは、スライスで悩んでいることを昔話に変える力を持っています。やさしいクラブには、いくつかの種類がありますが、スライスしないこともその一つです。『SUPER egg』は、その分野において市場でトップだと感じました。もう一つ感じたのは、振りやすさです。気持ち良く振り切れます。軽いクラブが好きなゴルファーで、スライス防止にビビッとくるゴルファーに、『SUPER egg ドライバー』をオススメします。ヘッドスピード的には40m/s以下にチューニングされています。ボールが上がりにくく、それが原因で飛距離不足になっているなら、『SUPER egg』は、その飛距離性能をフルに発揮できると思います。スライスが出てゲームをぶち壊してしまうゴルフに悩んでいるゴルファーには、絶対に打って欲しいクラブが『SUPER egg』です。

【試打クラブスペック】『SUPER egg ドライバー』ヘッド素材 ボディ:チタン(Ti-8AL-1V-1Mo)フェース素材 チタン:チタン(DAT55G)ヘッド体積 500ccロフト 10.5度ライ角 59.5度シャフト SUPER egg 専用シャフト(SR)長さ 45.75インチ※ルール不適合

【著者紹介】篠原嗣典ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員◇ ◇ ◇●さあゴルフシーズン本番! スコアに一番大事なのは、何を隠そう『パッティング』。ショットが曲がり倒しても、パッティングさえ入れば「パターは七難隠す」で大崩れはありません。関連記事【春だ!ゴルフだ!】で春のパター特訓といきましょう!

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