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「こういうゴルフは今年はやりたくなかった」 渋野日向子が過ごした“苦悩の一日”

<ホンダLPGAタイランド 3日目◇23日◇サイアムCCパタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>2日目に「66」を記録し、17位で週末に入った渋野日向子だが、3日目はうつむく場面が目立つことになってしまった。負の連鎖を止められず「76」と4つスコアを落とすことに。「なるべく気持ちは前向きにって思っていたけど、すごく難しかった」。この現実がもどかしい。

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スタートの1番パー5で、奥1メートルのバーディパットを外したことが、「きょうの流れにつながった」。下りのややスライスラインを引っかけてのミス。呆然自失の一打が、尾を引いてしまう。このオフは“リ・スタート”を目指し、スイング面など新たなことを多く取り入れた。バックスイング時の腕の上げ方も、そのひとつ。素振り前には、入念にその軌道を確認。ここが現在、強く意識する部分だ。「66」をマークした2日目には、その“ズレ”を訴えていたが、「きのうよりもひどかったと思うし何もできなかった」と、この日も引き続き感触の悪さが残った。「すごくもったいない1日」を過ごすことになってしまう。終わってみればバーディは2つで、ボギーを6つ記録してしまった。「こういう内容のゴルフは今年はやりたくないと思っていた。それを初戦からやってしまったのがすごいショック。止められなかったのもショックだし残念」。その悔しさを助長するのが、スイングが納得いくものではないなか、それを他でカバーできなかったこと。6番で、グリーン左奥からのアプローチを寄せきれずボギーを喫したことなどが頭をよぎる。うまくいかない現状を変えようという意識が力みを生み、それがまたスイングのズレなどにつながる。パーオン率も初日、2日目の66.6%(12回)から44.4%(8回)に下降した。「1個でもできればと思っていたけど、なかなか。集中というか、やるべきことをやりきることができなかった。それだけでなくグリーン周りもミスしているし、もったいない」。反省ばかりが口をつく日になってしまった。「どこかで止められたはず。ショットが悪いだけならグリーン周りで頑張ればいい。それすらできずだんだん落ちていくのは、去年の悪いところだった。それを今回やってしまって。何と言っていいか分からないですね」シード復帰、海外2勝目など、ここから手にしたいものに近づくための改革。ただ新たなことに着手する時、どうしても最初は苦悩もつきまとう。「きょうはやるべき事をまったくできなかったので、最終日は一つでもできるように頑張りたい」。61位タイで迎える最終日も、前を向き、“やるべきことをしっかりとやりきる”ことだけを考えて歩みを進めていく。(文・間宮輝憲)

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