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LIV選手がオマーンに集結 アジアンツアーにどうしても出場したい理由とは…

<インターナショナルシリーズ・オマーン 事前情報◇20日◇アル・ムージG(オマーン)◇7438ヤード・パー72>金谷拓実がディフェンディングチャンピオンの今大会は、LIVゴルフをバックアップするサウジアラビアの政府系ファンド『PIF』からの支援を受けて開催される。そこに21名のLIVゴルファーが出場する。

金谷拓実が悲願の海外V【写真】

賞金総額は200万ドル(約3億円)と同ツアーとしては高額大会。それでもLIVゴルフの優勝賞金には到底及ばないのだが、彼らがこぞって参戦する“理由”がある。それが世界ランキングポイントを獲得すること、そして同ランキング上位者の資格で海外メジャー大会に出場することだ。今季で3年目を迎えたLIVゴルフは現在も、世界ランキングポイント獲得の対象外の試合となっている。現在80位につけるルーカス・ハーバート(オーストラリア)、81位のホアキン・ニーマン(チリ)、95位のディーン・バーメスター(南アフリカ)らが今大会のフィールドに入った。4月11日から開催される海外メジャー今季初戦の「マスターズ」まで残り2カ月を切った。開催前週までに同ランキング50位に入れば、出場権を得ることができる。これに入るのは厳しい位置につけているが、6月の「全米オープン」は60位、5月の「全米プロゴルフ選手権」は規定がないものの100位以内には特別招待が送られることが“通例”になっている。また、今大会は該当しないが、アジアンツアーの一部試合は「全英オープン」の予選会も兼ねており、上位者には出場権が付与される。それまでになんとか世界ランキングを上げたい、というのがLIVゴルファーの思いだろう。ニーマンは昨年12月のDPワールド(欧州)ツアーの「ISPS HANDAオーストラリアオープン」で、星野陸也とのプレーオフを制して優勝。同時に全英オープンの出場権も獲得した。今季のLIVゴルフ開幕戦も勝利したが、こちらは世界ランキング対象外。「今年の目標はメジャーの出場権を得ること。メジャーに出られないことはとても悲しい」と、ニーマンは胸中を明かしている。また先週の「IRS Primaマレーシアオープン」で優勝し、全英切符を手にした22歳のダビド・プイグ(スペイン)もLIVゴルファー。22年にプロ転向してLIVで戦っているが、世界ランキングポイントを獲得できる大会にも出場。ここまで14試合連続で予選通過を果たしており、現在141位につけている。「全英の出場権は本当にうれしい。そのためにこの大会に出場した」とプイグは語っていた。今大会に日本勢は5人が出場。連覇を目指す金谷、今季LIVに参戦する香妻陣一朗、そして谷原秀人、生源寺龍憲、関藤直熙(なおき)がエントリーしている。(文・武川玲子=米国在住)

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