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“4打差”追う展開は米ツアー初優勝時と同じ 古江彩佳、これまでの逆転Vは何回?

<LPGAドライブオン選手権 3日目◇27日◇ブレーデントンCC(フロリダ州)◇6557ヤード・パー71>強風のなかボギーなしの「69」をマークした古江彩佳が、トータル9アンダー・2位タイで最終日最終組に入った。単独首位を走るのは、地元ブレーデントン出身のネリー・コルダ(米国)。あすはアウェーの中で4打差を追いかける。

未発表1Wも! 古江彩佳の今季14本【写真】

あすは米通算2勝目を目指すことになるが、“4打差の優勝争い”で思い出されるのが、古江が初優勝を挙げた2022年の「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」だ。この時は第3ラウンドを終え、首位のリディア・コ(ニュージーランド)、セリーヌ・ビュティエ(フランス)との4打を追う9位タイで最終ラウンドがスタートした。すると、そこで「62」と大爆発。最終的に2位のビュティエに3打差をつけるトータル21アンダーで、米国ツアー初優勝をつかみとった。この試合で“逆転の古江”を印象づけたが、ほかの優勝パターンはどうだったのだろうか? 振り返ってみよう。古江はこれまでに、アマチュア時代を含め日米で通算9勝を挙げている。そのなかで逆転優勝は、意外にも前述したスコティッシュ女子オープンを含め2度。もうひとつが、アマチュア優勝を成し遂げた19年の「富士通レディース」だった。この時は、首位と1打差の2位で最終組入りし、逆転。最後は2位だった稲見萌寧、三ヶ島かなに2打差をつけての優勝だった。そのほかの7勝は、すべて首位(タイ含む)から出ての逃げ切り、もしくはプレーオフでの勝利ばかり。ちなみに21年の富士通レディースは降雨によるコースコンディション不良で最終ラウンドが中止となり、天候回復後に2日目終了時点でトータル12アンダーの首位に並んでいた勝みなみとの、3ホールの“変則プレーオフ”を制したもの。決して逆転勝ちが目立つわけではないが、逃げ切り勝利の多さや、プレーオフ3戦3勝という結果からも“強心臓”ぶりは証明されている。そのうえ4打差とくれば…、米初優勝時の再現を期待してしまう。そして最終日は、その強靭なメンタルが試される一日になる。同組で回るのはネリーともうひとり、こちらも米国勢のメーガン・カン。3日目は、古江の一組後を回ったネリーの組に大ギャラリーが集結し、17番のイーグル、18番のバーディの場面では雷鳴のような歓声がこだました。当然それは古江にも聞こえていたが、「盛り上がってるな〜と思いながら(プレーしていた)。『ああイーグルなんだな』とか考えていました」と物怖じした様子は感じられない。あすはさらに多くの米国のファンが詰めかけることも予想されるが「集中するだけ。上を見て頑張りたい」といつもと変わらぬ表情で答えが返ってくるのも頼もしい。最終組のスタート時間は、現地時間午前11時56分(日本時間29日午前1時56分)を予定している。完全アウェー状態を吹き飛ばしての逆転優勝に期待したい。【古江彩佳のVパターン】〇19年「富士通レディース」 1打差2位→逆転V(当時アマチュア)〇20年「デサントレディース東海クラシック」 首位タイ→POでV〇20年「伊藤園レディス」 首位タイ→POでV〇20年「大王製紙エリエールレディス」 単独首位→逃げ切りV〇21年「富士通レディース」 首位タイ→変則POでV〇21年「マスターズGCレディース」 単独首位→逃げ切りV〇21年「TOTOジャパンクラシック」 単独首位→逃げ切りV〇22年「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」 4打差9位タイ→逆転V〇22年「富士通レディース」 単独首位→逃げ切りV※21年のTOTOジャパンクラシックは日本ツアー単独開催

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