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初フロリダではワニとも遭遇 西村優菜が「想像してなかった」ラスト2戦へ

<ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン 事前情報◇7日◇ペリカンGC(米フロリダ州)◇6349ヤード・パー70>はじめて踏んだフロリダの地。西村優菜がついにシーズンの締めくくりへと向かう。次週の最終戦と今週の大会に出場する自身の姿は「想像してなかった」というのが正直な感想。春先は出られる試合も限られ、夏場も苦戦しただけに、年間ポイントランキング48位でこの舞台に立てるとは思っていなかった。

これはデカい! ゴルフ場にワニが出現【写真】

「QTが悪かったので前半戦もどれだけ出られるかというところはありましたし、ラッキーも重なってうまくポンポンと出られて」。3月末から続いた米本土戦はウェイティングの状態からマンデー予選会も辞さない構えで臨んだ。昨年末の最終予選会の成績では出場優先順位的に出場がギリギリの試合も多く、胃が痛む思いもした。それでもしぶとく出場試合で予選通過を果たし、5月に実施された第1回のリランキングを突破。その後も懸命の戦いを続け、8月の第2回リランキングもクリアし、出場試合を自力で増やした。そして記憶に新しい9月末からの快進撃。優勝争いを含む3試合連続上位で、一気にランキングを上げ、ツアー上位者に名前を連ねてフロリダの最終連戦に乗り込んだ。「結局最後までこういう風にフロリダまで出られたのはすごくうれしい」。最終戦は今週終了時のポイントランキング上位60位のみに出場が許される場。シーズンの女王を決める舞台への切符も確実な位置で、達成感も覚えている。「秋に入ってからはすごくいいゴルフができた回数が多かった」と階段を上がってきたシーズンをしみじみと振り返る。ギリギリで出場、ギリギリで予選通過が続いた序盤戦。「前半戦はリランキングを気にして」とまさにギリギリの状況から「次はシードを気にして」。そしてそれを栗合すると、今度は「最終戦を気にして」と地道に目先の関門をくぐり抜けてきた。それでも、最後の目標はまだ達成できていない。それは紛れもなく“優勝”。「もう本当に上だけを目指してやれる」と、ランキングのプレッシャーから解放されたいま、狙うは頂点しかない。「下のプレッシャーがなくて、上を見てできるというのは(今年)あまりなかった。楽しみながら挑戦できる2試合があるので、しっかり頑張りたい」と、フロリダの青空の下で最終の調整にも熱が入る。火曜日はインコースをプレーし「あまりやったことない感じのコース」と、強い傾斜のグリーンや芝質を確認。大会前日の水曜日はプロアマでアウトコースを回り、最後の仕上げに入る。暑いのが好きな西村にとって、このフロリダ2連戦は米ツアールーキーイヤーの集大成。練習ラウンドではワニとも遭遇し、フロリダを肌で実感した。上長気流に乗ってきたこの1カ月。いまはてっぺんしか見えていない。(文・高桑均)

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