このエントリーをはてなブックマークに追加

すっぽりバミューダにご用心 西村優菜は2週ぶりの米ツアー「優勝は近づいている」

<メイバンク選手権 事前情報◇24日◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6596ヤード・パー72>アジアシリーズの初戦となった「ビュイックLPGA上海」で最後まで優勝争いに加わり8位に終わった西村優菜が、一週空く“変則”スケジュールの中、第3戦のマレーシア戦に挑む。

笑顔でマレーシア戦を迎える西村優菜 【写真】

9月の「クローガー・クイーンシティ選手権」終了時の年間ポイントランキング上位者のみが出場できるアジアシリーズ4戦。当時のランキングで出場者が決まっていくため、そのとき81位だった西村は、先週の韓国大会への出場が叶わなかった。ウェイティングの一番手が勝みなみで二番手が西村という状況。勝は現地で待ったが、こちらも出場は叶わず。西村は中国から帰国後、いつでも飛べるように日本で待機したが、出場は果たせなかった。「ちょっと厳しい時間ではありましたけど、出られないと決まってからは結構ゆっくりできたかなと思います」と連戦の疲れを取る時間に充てた。クローガー後の3試合でいずれも上位争いを繰り広げ、中国・上海終了時のランキングは48位。上位60人のみが出場できる最終戦への切符もほぼ確実な位置につけながらも、韓国大会に出られなかったぶん、ここからの残り4試合で、その悔しさをぶつけることになる。暑さは「好き」とマレーシア戦は大歓迎。気温30度超え、湿度マックスの季候のなかでも、元気に練習ラウンドを行っている。月曜日にはイン9ホール。火曜日も1番からスタートし18ホールする予定だったが、15番終わりで悪天候により一度引き上げると、回復が見込めず、コースはクローズ。前日の早出のおかげもあって、全18ホールはチェックできた。「ホッとしたし、攻めやすくなった」と、シードを確実なものとし、いま目指すのは「次の目標です」と表情は明るい。こちらも優勝が目の前まで迫った9月末の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」から3戦連続での上位争いで感じたのは、「優勝というところも確実に近づいている」という意識。当初目標にしていた最終戦出場というラインも超えて、いまは頂点を見るまでになった。この1カ月で感じているのはショット力が戻ってきたこと。飛距離よりも正確性、たとえ長いクラブでもピンを狙う西村の生命線が確実にチャンスを増やしている。「ショットでチャンスが多くなったので、分母が増えている」と、チャンスメイクの数に応じて、バーディも増加しているのが今の流れ。その流れをそのままマレーシアでも持続していくつもりだ。「少し時間があったのでトレーニングもやって、体はすごく元気」と感触は良好。高校生以来というマレーシアのコースは、アウトとインで印象が異なるコースに面食らう部分もあったが、総じて「グリーン周りが難しい」と警戒する。「本当にこのコースのいちばんの難しさ」というグリーン回りのラフはバミューダ芝。ねちっこく、すっぽり埋まってしまうライをポイントに挙げる。自信が戻ってきたショット力でグリーンを捉えればその心配も無用。それでも練習ラウンドでは入念にラフ対策を行った。暑さに負けず、ラフにも負けず。好調のいま、しっかりと上位進出を果たし、最終日のV戦線に絡みたい。(文・高桑均)

<ゴルフ情報ALBA Net>