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家族愛が支えで癒やし、11年ぶりの優勝にGO! 高校同級生が聞き出した木戸愛の“ホンネ”【大和笑莉奈の突撃ステップ・アップ便り】

<サロンパスレディスオープン 事前情報◇18日◇若木ゴルフ倶楽部(佐賀県)◇6315ヤード・パー72>全23試合が行われる今季のステップ・アップ・ツアーは、現在、秋の10連戦真っただ中。今週は佐賀県に場所を移し、レギュラーツアーも開催したコースでの一戦。自身も同ツアーに出場する大和笑莉奈が注目選手から聞き出した生の情報をお届け!今週はついに、高校の同級生とのぶっちゃけトークが展開される。

木戸愛、元プロレスラーの父とのペアルック写真【本人のInstagramより】

■同級生だからこその本音木戸愛、33歳。2008年にプロテストに合格してから、15年が経った。11年に賞金ランキング49位に入り初シードを獲得すると、翌年7月にはツアー初優勝を挙げた。長身のスタイルはツアーでも一際目立ち、一気に人気選手にのぼり詰めたが、19年にシードから陥落してからは、苦しい時間が続いている。木戸は大和と東北高時代の同級生。木戸の現在地をズバッと聞けるのも強みだ。「今シーズンはどうなの?」と大和が聞けば、「いい方向に向かっているフィーリングもあるし、結果につながってないのを受け止めながら、もがいてやっているところではあるけど、そういう状況の中でも自分の目標があるから、今の自分と向き合いながらチャレンジしている感じ」と、木戸らしい真面目な回答が返ってくる。そこにズバッと切り込む。「その目標を聞いてもいい?」(大和)。これに対して木戸は言葉を選びながら答える。「目標はレギュラーツアーもそうだしステップでもそうだし、出てる試合では優勝を目指して頑張りたい気持ちが強い。目標がありながらも一つひとつクリアしなきゃいけないことがたくさんあるんだけど、それをクリアしていけるように取り組んでいる。悔しい結果が続いているから言葉にするのは難しいけど」。今季はレギュラーツアー23試合、ステップ4試合とフル回転をしてきたが、思うような成績は出せずに苦しんでいるのが正直なところだ。「取り組んでいるところはどこなの?」と大和が聞くと、現在のツアーの状況を踏まえた、自身の課題を挙げる。■若手の勢いとパワーに負けるな!「いまは飛距離がある選手が増えているし、ショートアイアンで攻めていけるのでバーディ合戦につながっている。パー5で2オンもしてくるし。アグレッシブなゴルフが増えている」。ご存じ、岩井姉妹の直ドラやドライビングディスタンス1位の神谷そら。そして昨年のステップ賞金女王で、今季すでにレギュラーで4勝を挙げている櫻井心那。20歳前後の選手の勢いはますます加速している。「ステップもレベルが高いと思う。ステップからレギュラーに行ってすぐ活躍する選手が増えている」と現状は、そんな若手たちに押されているのがベテラン勢だが、だからこそ木戸が取り組んでいることがある。「100ヤード以内の精度を上げたい」というのがそれだ。飛ばし屋たちが2オンを狙うパー5で、3打目をしっかりと寄せるのが木戸の狙い。「ずっと課題としてあって、そこはトップ選手と回ってもうまいなと感じる部分で、そこが足りないと思う。飛ばし屋のタイプじゃないから、そこの精度がキーポイントになってくる。タテ距離だったりを練習で大事にしているところ」と、スコアメイクのキーにもなるパー5でのサードショット勝負は常に念頭にあるという。「トレーニングもしている感じ?」と大和がたずねると、「距離(を出したい)という部分はもちろんあるけど、1年間戦う、練習する体力は大事なところ。30歳を超えて(ツアーで)やるというのは、そういうところも必要」と、今年から少しハードめのトレーニングを取り入れていることを木戸は明かす。「今年くらいからまたおもりを持って、ウェートも持って始めるようになった。後半戦に向けて乗り越えられそうな気はする。やらないと落ちるのはすぐ。やっぱり大事だなと思う」とシーズンを乗り切るためにも、ハードメニューが欠かせない。「ムリはいけないけど、やらないといけないという気持ちもあってメンタルも大変だよね」と大和。ここについては理解を示し、互いにうなずく。■父、妹、犬 家族の存在が“チカラ”現役を続ける木戸と、同じくゴルファーで妹の侑来(ゆきな)。二人はいま選手とキャディという立場で転戦を続ける。ステップは帯同キャディが許されないため今週は不在だが、木戸の今の楽しみは侑来も含めた家族での時間だという。「最近はお父さんとランチに行ったりしている。侑来が犬を飼っていて、犬をお父さんにも紹介して、犬も入れるところでランチしたり(笑)」。父とは元プロレスラーの木戸修氏。「それがわたしにはリセット時間になる。家族ってあったかいなって(笑)。そのなかでまた頑張ろうと思える。それがモチベーションになっているかも」。充実したオフの時間は、家族愛から生まれているようだ。「もうキャピキャピじゃないしね。そういう時間が贅沢(ぜいたく)だよね」と大和も賛同。高校時代をともにし、ともにプロとなり、大人になった二人があらためて感じる幸せの形が、いまの木戸の癒やしとモチベーションになっている。解説:大和笑莉奈(やまと・えりな)1990年2月13日生まれ、山形県出身。中学時代にはアルペンスキーで全国大会出場経験も持つ。宮里藍らを輩出してきた名門の東北高校ゴルフ部に進み腕を磨くと、2009年のプロテストに合格。13年には「エディオンレディースカップ」でステップ・アップ・ツアー優勝。レギュラーツアーでも優勝争いを経験してきた。現在はテレビでの解説なども務め、21年にはゴルフ業界活性化、女子プロゴルファーの新たな可能性追求のため、「LPGA女子プロゴルファーズ連盟」を立ち上げた。

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