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男子ゴルフ界で流行する“糸”でできたベルト 腰痛抱える片山晋呉は「しゃがんだり立ったりが楽」

片山晋呉、平塚哲二、久保谷健一、寺西明、小林伸太郎、竹安俊也…などなど、男子シニア、レギュラーを含めて使用者が増えているベルトがある。彼らの共通点は腰痛持ち。“糸”でできており、伸び縮みすることでサポーターの役割を果たすのだ。

片山晋呉のベルトはしゃがんでも腰に隙間ができない【写真】

50歳の片山は7月の「北陸オープン」から、伸縮するベルト『コア・エナジー』を使い始めた。「一番おもしろいのは、ラインを読むときにしゃがむと普通のベルトはここがすごく空くでしょ」と、しゃがんで腰に手を当てる。確かに腰とスラックスに隙間があまりできていない。「伸びっぱなしにならなくて、絶対に同じ長さに戻ってくれる。繊維たちが戻りたがって(笑)、しゃがんだときにも腰をサポートしている。だからしゃがんだり立ったりが楽」と話す。前週の「日本オープン」でも、このベルトを着用して戦い、決勝ラウンドに進んだ選手で「最年長」と笑いながら、トータル3オーバー・32位タイに入った。この『コア・エナジー』は10年前に野球用として作られた。それがたまたま野球選手の中で口コミで広がり、いまでは野球界の国内シェアは1位。プロ野球選手では村上宗隆や角中勝也が使用している。『コア・エナジー』を販売するコア・テクノロジーの横井雄太氏に話を聞くと、「革製のベルトはしゃがんだときに股関節に当たって痛い。ゴムでできたベルトは伸びっぱなしになってしまう。コア・エナジーは糸で編んでいるので、しゃがんだときに後ろにひっつく。それがミソで、サポーターがベルトになった感じです」と説明する。これまでは野球用とビジネス用のラインナップのみだったが、11月にはゴルフ用が販売される予定となっている。野球用は幅が40ミリだが、ゴルフ用は35ミリと少し細い。ベルトの機能には関係ないが、もう1つ気になるのは、片山がベルトを逆に巻いていること。普通は自分から見て反時計回りに巻くが、片山は時計回りなのだ。これについて「人間のDNAの巻き方がそうだから、同じように巻いている」と笑う。以前はスイングの回る方向を考えて逆に巻いていると語っていたが、「スイングじゃないよ。DNAだよ。同じことを言ってもつまらない。いまはもっと深くいっているんですよ」という。“柔軟”であったり、“逆”であったり。そんな発想が片山が長く活躍できている理由なのだろう。

<ゴルフ情報ALBA Net>