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地元の海に向かって豪打さく裂! 山城奈々のドライバーショットが沖縄で快音を響かせる【大和笑莉奈の突撃ステップ・アップ便り】

<かねひで美やらびオープン 事前情報◇4日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6577ヤード・パー72>全23試合が行われる今季のステップ・アップ・ツアーは、秋の10連戦の4戦目が5日(木)から開催される。兵庫県から沖縄県に舞台を移し開催されるコースは男子のメジャーも開催したコース。自身も同ツアーに出場する大和笑莉奈が注目選手から聞き出した生の情報をお届けする!

こちらは米ツアー屈指の飛ばし屋スイング【スロー動画】

■マン振りが代名詞も…でも復調!今回、大和が話を聞いたのは、地元の沖縄県出身、山城奈々。ご存じハードヒッターで、プロデビューから注目を集めてきた一人だ。今年30歳になるが、いまは“充電期間”。ケガなどもあり思うような成績を残せきていないが、2020-21年シーズンでは2600万円ほどを稼いだ実績もあり、まだまだこれから。そんな山城に目をつけた大和がいまの状態を聞いた。今年はレギュラー、ステップともに出場権を持たない山城だが、今週は主催者推薦での出場。「このコースでは研修生でキャディをしていたこともあります」と、まずはコースを熟知している点が大きなメリットになる。沖縄特有の芝対策を聞けば、「インパクトをしっかり打たないと、正しい回転をしていないとカップ際で切れるので、しっかり打ちます。下りでもしっかりと転がりを意識して打たないといけないですね」と、例年グリーン上の出来が勝負の決め手になっている。そしてなんと言っても山城の魅力でもある飛距離については、アドバンテージだ。17年は252.45ヤードで5位、20-21年は252.52ヤードで4位とフル参戦したシーズンではレギュラーツアーの中でもトップクラスの飛距離で戦ってきた。そのスイングは圧巻の一言だが、「自分の動きやすいように動こうとして、クラブの軌道とかを深く意識しないようにしたらいい感じで動けるようになりました」と、体に負担がかからないスイングができつつあるという。■試合がないからこその調整今季はレギュラーツアー2試合、ステップ4試合と試合はほとんどない状態だったが、逆にしっかりと自分のゴルフを見つめることができた。「トレーニングもしつつ、まずは大胆にスイングして、そこから微妙なズレを治すという感じです」と、体の大きな部分を使って、まずは楽な状態でスイング。そこから微調整を加えていく方向で取り組んできた。千葉県を拠点としている山城は近場で練習、ラウンドをこなし、自身の体の状態を見ながらゴルフの調子も上げてきた。大和が今後の目標を聞けば、「今年のQTを見据えてやっています」と力強く来季の出場権獲りを宣言。「試合に出ながらだとやりたいようにできなかったと思います。QTに向けて1年間過ごしてきたので、いい時間になったと思います」と有意義な時間で笑顔も増えてきた。「ステップで予選を落ちた2試合も内容的には去年よりはよくなっているので、結果が出ていないけど、いい方向に進んでいると思っています」と7月以来ののステップを地元で迎え、「地元なので優勝も…」と控えめながら、目指すは頂点だ。■飛距離モンスターばかりの新人たちには…「最近は飛距離が出る若い選手が出ていますが」と大和が切り出しても、この2年間あまり試合に出ていない山城にとってはまだピンと来ない選手も多い。とはいえ、練習場などでは、「いい音をしているな、振れているなと思う選手はいますね」と、ほかの選手のドライバー音に耳を傾けることもあるという。といっても、山城のフルスイングを見れば、間違いなく音の面でも振り切りの面でも異次元であることは間違いない。まさにハードヒッターの山城の快打、快音がそろそろ響く頃と、大和も期待をしている。今週は久しぶりの地元で家族も応援に来る。おすすめしてもらったソーセージ屋で「おいしかった」ホットドッグ注入も完了。「海を見ながらリラックスしてできると思います」と、自宅からの通勤と沖縄の海でリフレッシュ。屈指の飛ばし屋が、地元のファンを前に豪快なプレーを見せることになる。解説:大和笑莉奈(やまと・えりな)1990年2月13日生まれ、山形県出身。中学時代にはアルペンスキーで全国大会出場経験も持つ。宮里藍らを輩出してきた名門の東北高校ゴルフ部に進み腕を磨くと、2009年のプロテストに合格。13年には「エディオンレディースカップ」でステップ・アップ・ツアー優勝。レギュラーツアーでも優勝争いを経験してきた。現在はテレビでの解説なども務め、21年にはゴルフ業界活性化、女子プロゴルファーの新たな可能性追求のため、「LPGA女子プロゴルファーズ連盟」を立ち上げた。

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