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“日本24勝目”で笑顔、笑顔 44歳・李知姫が下部から踏み出す復活ロード

<山陰ご縁むす美レディース 最終日◇2日◇大山平原ゴルフクラブ(鳥取県)◇6500ヤード・パー72>レギュラーツアー通算23勝は伊達じゃない。44歳の大ベテラン・李知姫(韓国)が5バーディ・1ボギーの「68」で貫録の逃げ切り優勝。下部ステップ・アップ・ツアー初勝利、そして4年ぶりとなる日本での“24勝目”をつかんだ。

最後は仲間たちと歓喜のハグ【写真】

「イチから頑張るのは大変でしたけど、頑張ってきたので今回の優勝があると思っています。すごくうれしい。まだ自分はできるんだと思えた」ホールアウト後のコメントが物語っているように、韓国のレジェンドは近年苦しんでいた。2019年での通算23勝目を最後に、成績は下降線をたどった。昨季はついに自身初のシード喪失という憂き目に会い、QTも63位と振るわず。今年2月に44歳を迎えた。様々な可能性を模索した結果、戦う場所を下部ツアーに求めた。「乗り越えられる不調なのか、それとも私のゴルフ生命が終わってしまったのか。すごく考えました。そのときに所属先(アイザック)の社長が、『少しでもゴルフをやりたかったら続けたほうがいい。サポートしてあげるから』と言ってくれて。こんなに支えてくれる人が横にいたら頑張りたいと思いました」一念発起。下部ツアーから復活への道を歩き始めた。自身初のステップでは慣れないことも多いが、「これまではキャディさんに頼りすぎていた。今までよりもやることが増えたけど、いろいろ考えられるようになった。いい経験になっています」と日々の戦いを糧にして、ステップ5戦目にして初優勝を決めた。日本ツアーの生き字引として、若手に与える影響も大きい。知姫と一緒に回った選手は口々に『たくさん勉強になる』と話す。それを聞いた知姫も「そう言っていただけることは本当にありがたいですし、うれしいです」とニッコリ。もちろん、知姫自身もステップの舞台、そして周りの選手からどん欲に吸収して、レベルアップにつなげている。来週は国内メジャーの「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」に歴代覇者の権利で出場する。「選手権のラフも(今回と同じく)すごく長いと聞いている。今週の経験を生かして、いい成績で回れるように頑張ります」。44歳が復活ロードを歩み出した。

<ゴルフ情報ALBA Net>