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今季米ツアー初の予選落ち「落ちるだけ落ちているんで」 渋野日向子は悔しいメジャー大会から浮上のきっかけ探しへ

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目◇23日◇バルタスロールGC ローワーC(米ニュージャージー州)◇6621ヤード・パー71>7オーバーで終えた初日のラウンド後、「絶賛迷い中。何をどうすればいいか分からない」とうつむいた渋野日向子。予選通過をかけた2日目もスコアを落とし、トータル11オーバーでホールアウトすることになった。現在のカットライン5オーバーに6打及ばず、予選落ちが決まった。

第2Rを終えた渋野日向子のインタビュー動画が現地から届きました

「2日間しか戦えなったのが残念。メジャーセッティングでやりがいがあったし、そこでウミが出たし、出し切ったな。残念ではあるけど前向きに頑張ってとらえたい」。ラウンド後には、大会を中継するWOWOWのインタビューに応じ、こう答えた。13番パー4でバンカーからの3打目が大きくピンをオーバーしボギーが先に来たが、その直後の14番で“ようやく”というシーンが訪れた。13メートルほどありそうなバーディパットがジャストタッチでカップに沈み、2日目にして初のバーディを奪う。しかし、その表情が緩むことはない。ただ15番ではバンカーから1メートルに寄せるも、これが外れてボギーに。後半も5番、7番でボギーが続くと、70センチのチャンスにつけた8番でバーディを奪うことができず、最終9番では短いパーパットを外す。失意のホールアウトになってしまった。「昨日よりはショットが(グリーンに)乗ってくれていたのでましかなと思いつつ、やっぱりパッティングが入らず流れをつかむことができなかった」。日本で出場した2試合はいずれも決勝進出を逃す悔しい結果に終わったが、ここまで7試合に出場してきた米国ツアーでは今季まだ予選落ちはなかった(うち2試合は予選カットなしの大会)。しかし5月上旬の国別対抗戦以来、およそ1カ月半ぶりの米ツアー復帰戦、それもメジャー舞台で“土”がついてしまった。「宮里藍サントリーレディスオープン」からテンフィンガーグリップに挑み、それを継続したが成果を出すには至らなかった。ただ試合をしながら新たなことに取り組むことについては、「確かにしんどいなと思いますけど、こういう時期も必要かなと受け入れて前に進むしかない」と腹をくくる。この後は1週空いて、すぐさま次のメジャー「全米女子オープン」(7月6〜9日、米カリフォルニア州)を迎える。ペブルビーチGLが会場となる大会への思いを聞かれると「すごい楽しみに待ち望んでいたので、自分ができるかぎりの準備をして臨みたい」と、ここから修正を重ねていく。「落ちるだけ落ちているんで」というのは覚悟のあらわれのように感じられる。多くの課題をあぶり出すことができたこの大会をきっかけに、浮上の糸口を見つけたい。

<ゴルフ情報ALBA Net>