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前週は約10万円で涙を飲んだ上井邦浩が2位発進 「気持ちは切り替えられている」

<〜全英への道〜ミズノオープン 初日◇25日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72> 幸先のいい船出だ。昨年9月に「左母子腱鞘炎」により特別保証制度を受けて今季4試合で“シード維持”を目指した上井邦浩は、4試合目となった前週の「ゴルフパートナー PRO-AM」で7位タイに入ったが、9万8916円足りずシードを失った。来季のツアー出場権を獲得する新たな戦いが始まったが、「直近のツアーで成績上位10位以内」の資格で出場する今大会の第1ラウンドは、6バーディ・1ボギーの「67」をマーク。首位と4打差の2位タイで滑り出した。

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インの10番から出た上井は1バーディ・1ボギーで折り返すと、後半の5番で3メートル、9番で7メートルを沈めるなど5つのバーディを奪った。 「左母子腱鞘炎」にもつながった左腕の骨折の影響でスイング中はいまだに“違和感”が残っている。今週は「練習で自分の中ではいい感じだった」と話したが、試合になると本人が期待する以上のモノではなかったという。「(ショットは)あまりよくなかったのでテンションが上がっていないんですけど、いいパットが入ってくれた」と話す。 先週はわずかの差で涙を飲んだ。「切り替えはできているので、悔いはない。今年シードが獲れるように心がけていますけど…」と次の目標にしっかりと目を向けている。 公傷制度による今季のシード維持がかなわなかった上井は、来季の出場権をかけた賞金シード獲得が一つの目標となる。今季の獲得賞金は433万円余りで賞金ランキング26位につける。本来であればリランキングで後半戦の出場権獲得を目指す位置ではあるが、ケガの影響もあり昨年のファイナルQTに出場しなかったため対象外。リランキングによる出場権獲得ができないため、6試合の主催者推薦と「直近10以内―」など限られた権利しかない。 先週は「毎週ベスト10に入ればずっと出られますね(笑)」と話していたが、目は真剣だった。「みっともないゴルフをしているわけではないし、今できることをやっていきたい。もう少しショットが良くなれば」とショットの修正を急ぐ。 例年でいえばあと700万円ほど賞金を上乗せできれば来季のシード権も見えてくる。トップ10を重ねて、700万円を突破するのが現実的だが、今大会で悲願の初優勝という筋書きでいきなりシード復帰というシナリオも悪くない。(文・小高拓)

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