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“深夜会談”で修正ポイントが明確に 畑岡奈紗がチーム一丸で目指すコース連覇

<JMイーグル・LA選手権 事前情報◇26日◇ウィルシャーCC(米カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>昨年、このウィルシャーCCで行われた「DIOインプラントLAオープン」を制し“コース連覇”を狙う畑岡奈紗は、「あっという間でした」と1年前に味わったロスの歓喜を振り返った。「行ってはいけないところや、ここからだと難しくなる場所もだいぶ分かってきた。そこに落とさないマネジメントを立てていきたい」と、いいイメージも沸々と湧いてくる。

開幕直前!畑岡奈紗の意気込みインタビュー【動画】

とはいえ「状態は去年のよりちょっと悪い」とも。今季はここまでの6戦で予選落ちはなく、開幕戦、そして3月に行われたロサンゼルスでの試合でトップ10にも2度入る安定飛行を続けているようにも見える。しかしオープンウィークを挟んで行われた2週前のハワイでの「ロッテ選手権」では、優勝争いに名乗りを挙げた最終日に「74」と失速。そして先週のメジャー大会「シェブロン選手権」でも、3日目に「76」を叩くなど悔しいできごとが続いた。そのため、今週は「いろいろと試し過ぎていた部分があるので、もう少しポイントを絞って修正していければ」とシンプルな考え方を心がけていく。その考えに至る背景には、前夜行われたミーティングがあった。日本にいる黒宮幹仁コーチ、そして現在米国で帯同する真田和俊トレーナーとともにリモートで“3者会談”が行われた。それは深夜0時近くまで続いたという。そのなかで、畑岡が感じている状態や考えを聞いた2人の専門家が、それぞれの立場で意見を伝えるなど、密な議論が交わされた。そのなかで優先ポイントとして挙がったのが、先週末に強く感じた「テークバックで、クラブが寝た状態で上がってしまう部分を修正すること」だった。日々送られてくる映像でスイングをチェックする黒宮コーチの技術的な意見を、現場にいる真田トレーナーが体の動きという側面から実現できるよう支える。そしてそれを「データをよくしたいと数字ばかり追いすぎてしまうところがあって、やらないといけないことが増えた。自分の感覚も大事にしていかないといけない」という畑岡が自らに落とし込み、コースで実践できるようにするチーム体制が整っている。こうして、一つのことに集中し状態を上げていく方向性が確認された。もちろん「目に見えない部分を数値化するのは大事。それでクラブセッティングなどの参考にもなる」とデータをないがしろにすることはないが、今は自分のいい感覚を取り戻すことを優先する。そのリスタートの地が、縁起のいいロサンゼルスのコースとなる。まだ今季未勝利ということもあって「ここまで納得いく成績が残せていない」という思いも強い。それでも「調子がよくないなりに先週も最後まで頑張れたと思うし、いいように考えていければいい」と前を向く。昨年は「67」、「68」、「67」、「67」というスコアを並べ2位に5打差をつける完勝だった。「もちろん優勝を目指して、頑張りたいと思います」。1年前の再現となる結果を、チームで勝ち取りたい。(文・間宮輝憲)

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