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日本勢トップの金谷拓実、ミスショットしても「歩くスピードを意識して、同じスピードで生きられるように」

<ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 2日目◇21日◇PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)◇7039ヤード・パー70>米PGAツアーを目指すために、欧州ツアーとの共催の今大会で少しでもいい結果を残したい金谷拓実。2日目に5バーディ・1ボギーの「66」でトータル8アンダーまで伸ばし、トップと2打差、日本勢最上位の5位タイで決勝ラウンドに進んだ。

チップインバーディ締めでこのガッツポーズ【写真】

最終18番では3打目のアプローチを直接入れてバーディフィニッシュ。「少しパッティングが入らないときもあったんですけど、最後いい締めくくりができたので、残り2日間も自分らしいプレーをしたい」と気合十分だ。金谷も18ホールずっといいリズムで回れたわけではない。13番パー3では80センチのパーパットを外して3パットのボギー。続く14番パー4ではティショットをミスしてラフへ。気持ちを前面に出してプレーする金谷だけに、怒りの感情をあらわにした。そんな流れが悪くなりそうなときに、心がけていることがある。「イライラしたり緊張したりすると歩くスピードやしゃべるスピードが速くなるので、そういうことを意識しています。ゴルフ場にいないとき、ご飯を食べているときも映画を見ているときも、常に自分の心拍数を同じスピードで生きていけるように心がけています」それは誰かにアドバイスされたわけではなく、「一緒に回った人がミスしたときに速くなるのは、スイングだけかなと思っていたんですけど、ルーティンだったり素振りのスピードも、クラブを抜くスピードも、慌てているように感じた」ことから、自身に取り入れるようになった。今年2月に「インターナショナルシリーズ・オマーン」でアジアンツアー初優勝を挙げたときも同様に意識。「今年はずっとやっています」という。今大会に優勝すれば、欧州ツアーの今シーズンの残り試合に加え、2024、25年シーズンまでのフル参戦シード権が得られる。また、欧州ツアーのメンバーが5位タイまでに入れば、次週に韓国で開催される欧州ツアー「コリア・チャンピオンシップ」の出場権が手に入る。これには金谷のほか、比嘉一貴、星野陸也、岩崎亜久里、久常涼が該当。比嘉と久常は予選落ちしたが、すでに出場資格がある。そして、欧州ツアーの年間ポイントランキング110位以内に入れば来季のシード権、同10位以内には米PGAツアーの出場権へとつながっていく。もちろん優勝が一番いい結果だが、欧州ツアーのポイントランキングを上げるためにも、世界ランキングを上げてメジャーや主要ツアーの旗艦大会など大きな試合に出るためにも、1つでもいい順位で終わりたいところ。「とにかく自分らしいプレーをして、たくさんバーディを獲りたい」。金谷の目は前しか見ていない。(文・下村耕平)

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