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賞金王へ大前進Vの比嘉一貴は不動の14本 アイアンとウェッジでシャフトの種類が違うのはなぜ?【勝者のギア】

<ダンロップフェニックス 最終日◇20日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

単独首位で出た比嘉一貴が1イーグル・5バーディの「64」をマーク。トーナメントレコードタイとなるトータル21アンダーで逃げ切り、今季4勝目、ツアー通算6勝目を果たした。優勝賞金4000万円を加算し、今季の獲得額は1億8000万円弱でランキング1位を盤石なものとしている。今週にも賞金王・比嘉が誕生する可能性がある。

比嘉の入るパッティングの陰にはこのライン【写真】

4日間で21アンダーを出せた勝因について比嘉はこう振り返る。「ティショットが良くなかったので、ずっと低い球を打っていました」。低いボールなら着弾するのも早く多少曲がっても林までいかない。「2日目ぐらいから“低い球プラン”を立てていました。林に行くこともほとんどなく、アイアンショットが良かった。多少距離が残ってもフェアウェイから打てればと、それがいい結果になりました」。自信のあるアイアンショットでチャンスを演出し続けた。

そのアイアン力の向上に練習量の増加を問われるも「減りました。全然やってないですし、練習自体あまりやってないです」と意外な回答。「アプローチとパットはやりますが、ショットは 19 年からフル出場の中では、今年が一番やっていないと思います。やることが分かっていて闇雲にやる必要がないし、チェックもできますから」と核心を得ている。大会週は朝の練習以外に一度も打撃練習場へ行かなかった。チェックポイントの詳細については「教えないです」と避けたが、ギアや打ち方など「全部です」と話す。

比嘉のキャディバッグの中身は、3勝目の「Shinhan Donghae Open」と全く同じ。それだけ手に馴染む盤石なセットである。一つ気になったのはアイアンのシャフトと51度から下の3本のウェッジの種類が異なることだ。

「元々ジュニアの時からアイアンはカーボンシャフトを使っていた。大学2年からスチールにして、カーボンを使っている時からウェッジはダイナミック(ゴールド)を使っていたので、そこは替えたくなかった。振り感とか重量感、球の飛び方もしっくりくるので、ずっと使っていたものを使っていますね。(アイアンはモーダスの方がカーボンに近い?)その時は一番近くて、そこまで違和感なく振れたのがモーダスでした」。より繊細な距離感が求められるウェッジはジュニア時代から慣れたものが手放せない。

2打差で迎えた18番パー5の3打目は、狙って残した101ヤード。55度のウェッジで2メートルにつけてバーディを奪うウィニングショットとなった。ジュニア時代から慣れた振り感で見せた距離感でもある。

また、使用球『TOUR B X Just-in Alignment』について「(アライメントは)使っています。ラインに合わせていますし、線を引く手間が省けるので。合わせたら入ります」と話していた。

【比嘉一貴の優勝セッティング】

1W:ブリヂストンB1プロトタイプ(10.5°Tour AD DI-7X 45インチ)

5W:テーラーメイドSIM(19°Tour AD DI-8X)

7W:キャロウェイEPIC SPEED(21°Tour AD PT-8X)

4U:ブリヂストンTOUR B X-H(24°Tour AD HY-105X)

5I〜PW:ブリヂストンTOUR B 220MB(MODUS3 SYSTEM3 TOUR125)

51,55,59°:ブリヂストンTOUR B BRM(DG EX TOUR ISSUE)

PT:スコッティ・キャメロンGoLo DB5

BALL:ブリヂストンTOUR B X Just-in Alignment

<ゴルフ情報ALBA.Net>