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次戦単独8位で賞金王決定! 比嘉一貴にかかる年間獲得賞金や年間勝利数の記録とは?

<ダンロップフェニックス 最終日◇20日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

国内男子ツアー「ダンロップフェニックス」は、比嘉一貴が今季4勝目、通算6勝目を挙げて幕を閉じた。賞金ランキング1位の比嘉は、優勝賞金4000万円を上積みして、獲得賞金は1億7914万円余りとなり、同2位の星野陸也に約7425万円差をつけた。残り2戦、比嘉の賞金王への条件と今季比嘉にかかる記録をまとめてみた。

“小さな巨人”比嘉一貴のドライバースイング【連続写真】

■今週、単独8位以内で比嘉のキング戴冠決定

国内男子ツアーの残り試合は「カシオワールドオープン」と「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の2試合のみ。両試合とも優勝賞金4000万円で、上積みできる最大金額は8000万円。比嘉と8000万円以内の差があるのは星野のみで、賞金王の行方は二人に絞られた。

星野が逆転賞金王になるには2試合連勝が絶対条件。だが、比嘉は今週のカシオワールドオープンで576万円以上を稼げば、星野の成績に関係なくキングの座が決定する。単独8位であれば610万円獲得できるので、今週末にも賞金王・比嘉が誕生する可能性もある。

■伊澤利光の年間最多獲得賞金の更新も視野

シーズン4勝目を挙げた比嘉は、ここまでの獲得賞金は1億7914万円余りで2億円越えの可能性も出てきた。国内男子ではジャンボ尾崎(1994年、96年)、伊澤利光(2001年)、松山英樹(2013年)、池田勇太(2016年)の4人が果たしており、比嘉には史上5人目の記録がかかる。また、年間最多獲得賞金は01年に伊澤が記録した2億1793万4583円で、これを更新する可能性も残す。

さらに国内男子ツアーは海外メジャーも獲得賞金に加算する仕組みになっている。今季比嘉は、全英オープンに出場したが予選落ちに終わり、獲得賞金はゼロ。純粋に国内での獲得賞金だけとなる。伊沢、松山、池田はいずれも海外メジャーの賞金を加算しての2億超え。国内だけで2億円突破となればジャンボ尾崎以来、2人目となる。

■年間6勝なら1996年のジャンボ尾崎以来の快挙

年間勝利数にも注目したい。日本ゴルフツアー機構(JGTO)が発足した1999年以降、年間最多勝は2000年の片山晋呉、01年の伊澤、15年の金庚泰の5勝が最高。残り2試合で比嘉が1勝でも挙げればこの記録に並ぶ。また、年間6勝以上となれば、JGTO発足以降では初だが、日本プロゴルフ協会(PGA)が主管していた時代の1996年に8勝を挙げたジャンボ尾崎以来の快挙となる。

比嘉は「三井住友VISA太平洋マスターズ」から残り4戦で「2勝したい」と話しており、今回の優勝直後も「もっと勝ちたい」と勝利にどん欲な姿勢を見せているだけに、数々の記録達成に注目したい。身長158センチの比嘉が賞金王となれば、歴代賞金王の中では最小身長となるが、それ以外にも歴史に名前を残す可能性がある。まさに“小さな巨人”である。(文・小高拓)

<ゴルフ情報ALBA.Net>