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「難しいイメージがすごくある」 前週3年ぶりVの石川遼は難コースで真価問われる

<ダンロップフェニックス 事前情報◇16日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

前週3年ぶりに優勝を遂げ、通算勝利数を『18』に伸ばした石川遼。スイングやコースマネジメント、考え方など総合的なチェンジの過程で得た勝利だった。「前向きになれる。信じて進んでいこうと思える結果でした」と話す。今週は、どちらかといえば“苦手”な大会。新しいゴルフがどういう結果を生むのかを楽しみにしている。

今大会には2020年以来の出場となる石川は、この日はプロアマ大会に参加して最終調整を行った。「難しいイメージがすごくあるんです。後半のバックナインは13番(パー4)を除くと15番まで難しいホールが続くので、リズムが取りにくいのかなと思います」。

アマチュアだった2007年を含めて、今年で12回目の出場となる。プロ1年目の08年に2位に入っているが、トップ10入りは20年の8位タイと合わせて2回のみ。ただ、11回の出場で平均ストロークは70.49。40ラウンド以上プレーしている選手の中で歴代7位と決して悪くはないが、リズムをつかみきれずに、成績にはつながっていない。「このコースで1日のスコアで6、7アンダーというのは見ていなくて…」とビッグスコアを出せるイメージがない。

その理由を説明する。「自分のゴルフスタイルの中で、チャンスになるかなというホールが半分しかなくて、9ホール全部チャンスにつけたとして(バーディは)6個取れればいい。5個でも合格。残りはすごく難しいホールが9ホール。ゼロボギーは考えにくいので、めちゃくちゃよくて5バーディ・2ボギーなのかなと」。

もっともイメージが沸くのが、チャンスホールでバーディを獲って、難しいホールで耐えながらボギーを2つに収める展開。実際、今大会の石川のベストスコアは「67」で、7回マークしている。

注意しなければならないのは、チャンスホールでバーディが獲れなかったとき。これまでも「無理に(バーディを)獲りにいく流れ」となり、難しいホールでバーディを狙った結果、ボギーやダブルボギーを打つことがあった。「自分でゴルフを難しくしている」と振り返る。

8位タイに入った20年は、マネジメントの見直しを始めた元年。初日こそ「74」と出遅れたが、2日目以降に「67」を3つ並べている。2週前は予選落ちで先週は優勝。「ゴルフの状態はそれほど変わっていない」中で結果を残した。「今年はどんな感じになるのか楽しみ」。これまで通り、ホールや状況によってプランを決めるのは変わりない。苦手コースで新スタイルの真価が問われそうだ。(文・小高拓)

<ゴルフ情報ALBA.Net>