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“10位以内“”狙いからの優勝劇 篠崎愛が目標を上方修正で来季レギュラー出場権GET宣言

<宍戸ヒルズレディース森ビルカップ 最終◇28日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(茨城県)◇6428ヤード・パー72>

首位と4打差の3位タイからスタートした篠崎愛が圧巻の「66」をマークしトータル11アンダーまで伸ばしてステップ・アップ・ツアー初優勝を決めた。昨年6月の最終プロテスト合格から1年4カ月。ついに栄冠をつかんだ。

細身だけど飛ばし屋 篠崎愛のドライバースイング【連続写真】

前半から猛烈な追い上げを見せた。2番から3連続バーディを奪うと、8番からも2連続バーディ。折り返してからは足踏みし12番までにひとつ落とすが14番、17番のバーディで逆転劇を完成させた。

「プレー中はあまり優勝を意識しないようにしていたので、上がってから緊張していました。今がすごい震えがきています」と最終組の西山ゆかりとのマッチレースをひと組前で回り制した。順位を気にせずプレーしていた結果、上がってみれば首位だったことがわかり、始めて身震いがしたという。

今大会の目標はある程度の賞金を稼ぎ、賞金ランキング10位内に入ることだった。シーズン終了時にそこに入れば、来季の出場権をかけたQTはファーストステージを飛ばしてファイナルから参戦できるためだ。その目標はもちろんクリアだが、ステップ優勝者は自動的にファイナルQTからの挑戦できるため、そんな心配はもう無用だ。

焦りも不安もなく、優勝を意識することなくプレーできたのは「最終組のひとつ前だったからかも」と、一打一打に集中した結果。途中は「雑音も聞こえなかった」と完全に自分との戦いの中に入った。もしこれが最終組でのプレーなら違っていたかもしれない。リーダーボードを見ていたらまた違う展開が待っていたかもしれない。「いままでは優勝争いをするとすごい緊張しちゃって崩すことがあった。1勝できたので、この感じで落ち着いていけたら」と勝利を呼び込んだこの経験を次に生かす構えだ。

これで獲得賞金は1100万円を超えて3位にジャンプアップ。賞金ランキング1位と2位は来季レギュラーツアーの前半戦出場権を得ることができるが、これで現実味を帯びてきた。2位の宮澤美咲との差はおよそ320万円。ステップは残り2戦あるが、「あと2試合で(賞金ランキング)2位を目指していきたいと思います」と目標を上方修正。これまでの緊張しいの自分とはお別れ。上を見て戦っていく篠崎の残り2試合がおもしろくなってきた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>