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“みのりの秋”だ ルーキー・橋添穂が初の単独首位発進

<宍戸ヒルズレディース森ビルカップ 初日◇26日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(茨城県)◇6428ヤード・パー72>

22歳のルーキーが会心のスタートを切った。昨年6月のプロテストを通過した橋添穂(みのり)が5バーディ・1ボギーで回り、今季自己ベストの「68」をマーク。4アンダーでプロ初の単独首位発進を決めた。

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ここまで苦しいシーズンを送ってきた。ステップには9試合出場して、トップ10入りは一度もない。60台でのラウンドもこの日を含めてわずか3回だ。明愛・千怜の岩井ツインズ、阿部未悠や佐久間朱莉など、すでにレギュラーツアーで活躍する同期生とは大きく水をあけられている。

だが、シーズン終盤に差し掛かり、復調の兆しが見えてきたようだ。強風の中にもかかわらず、ショート、ミドルアイアンでピンを攻めた。「縦距離が合ったことで、バーディチャンスにつく回数が多かった。アイアンが良かったですね」。この日のパーオン率は83.3%と高水準。チャンスの演出に一役買った。

頭痛の種だったパッティングも改善傾向にある。「毎日33、34パットが当たり前で…」と不振の要因になっていたグリーン上。たとえショットが良くても、パットが入らずにスコアを作れない。そんな悩みを解消するため、シニアプロの父・純司が一肌脱いだ。試合のなかった先週に、マンツーマンの指導を受けた。

「『一日3時間やろう』と。構えとリズムさえ合っていれば、ある程度いいショットは打てる、というのが父の教え。(いままでは)手で打っていることが多かったんですけど、感覚的には体で打つようにしました。手はパターを吊るように持っているだけ」。父の指導の甲斐もあり、アンジュレーションの大きい今大会の難グリーンでも、パット数は『30』にとどめた。「自信を無くしていた」という最大の武器が、ようやく本来の姿を取り戻しつつある。

「バーディパットを打てるようにちゃんとマネジメントをして、チャンスが来たらつかみたい。実りの秋ということで、今週いい結果を出せたらなと思います」。その名の通り、“みのりの秋”に初優勝を果たせるか。残り2日間で全力を尽くす。

<ゴルフ情報ALBA.Net>