このエントリーをはてなブックマークに追加

95年ぶりの日本オープンアマVに、史上初のツアー2勝 蝉川泰果が挑む記録たち

<日本オープン 最終日◇23日◇三甲ゴルフ倶楽部 ジャパンコース(兵庫県)◇7178ヤード・パー70>

2位に6打差のトータル13アンダー・単独首位で最終日を迎えるアマチュア世界ランキング1位の蝉川泰果(東北福祉大4年)。先月の「パナソニックオープン」で史上6人目となるアマチュア優勝を成し遂げている蝉川が今大会でどんな記録に挑むのか、まとめてみた。

「日本オープン」のアマチュア優勝は1927年の第一回大会までさかのぼる。アマチュア12人、プロ5人が出場した大会で、アマチュアの赤星六郎がトータル29オーバーで2位に10打差をつけて優勝した。蝉川が優勝すれば95年ぶり2人目となる。

日本オープンのアマチュアの最少ストロークは、今大会が始まるまでは17年の金谷拓実と18年の桂川有人がマークした「65」だった。蝉川は初日に「64」をマークしてこれを1打更新。さらに3日目には「63」を叩き出して、自ら記録を更新した。プロも含めた最少ストロークは、15年大会優勝の小平智と、02年大会で佐藤信人がマークした「62」となっている。

72ホールにおけるパー70での大会最少ストローク記録は、14年大会に優勝した池田勇太の270ストローク(トータル10アンダー)。現在トータル13アンダーの蝉川は、最終日にスコアを2つ落としてもこれを更新する。また、すべての大会を通しての最少ストロークは、21年大会優勝のショーン・ノリス(南アフリカ)がマークした265ストローク(トータル19アンダー/パー71)、アマチュアでは10年大会のローアマに輝いた松山英樹がマークした274ストローク(トータル10アンダー/パー71)となっている。

大会最年少優勝記録は1928年大会の浅見緑蔵の19歳10カ月。21歳8カ月の蝉川が優勝すると、浅見、77年のセベ・バレステロス(スペイン)、78年のバレステロス、33年の中村兼吉に次ぐ4番目の年少優勝記録となる。

現在2位の比嘉一貴とは6打差だが、日本オープン史上優勝者と2位のストローク差の最大は『19』。1973年のツアー制施行後では1994年の尾崎将司の『13』が一番離れている

過去6人(倉本昌弘、石川遼、松山英樹、金谷拓実、中島啓太、蝉川)のツアーでのアマチュア優勝者のなかで、初日から首位を譲らない完全優勝を成し遂げたのは1980年の「中四国オープン」で優勝した倉本のみ。蝉川が優勝すれば史上2人目。アマチュアでツアー2勝を達成したプレーヤーは過去にいない。史上初の快挙となる。

蝉川の日本オープン出場は20年大会から3年連続3回目。ベストフィニッシュは昨年大会の56位タイだった。蝉川自身は今年17位に入った「関西オープン」、優勝した「パナソニックオープン」に続く3回目の最終組から、歴史を塗り替える快挙を目指す。

<ゴルフ情報ALBA.Net>