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あえてクラブから離れる 清水大成は大胆な決断奏功で午前組最高のスタート

<長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ 初日◇18日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178ヤード・パー72>

前戦の「日本プロゴルフ選手権」を棄権した清水大成が、結果で復活をアピールした。6つのバーディを奪ってボギーは1つ。5アンダーにまとめて、午前組で最高のスコアを叩き出した。

その日本プロから「ショットはすごく良かった」と好プレーの予兆はあった。だが、まさかの熱中症に襲われる。「39度くらいまで熱が上がりました。かなり悔しかった。試合に出る以前の問題だった」。そこから1週間の休養を経て体調を戻すなかでも、ゴルフの調子はしっかりと継続して北海道へと乗り込んできた。

状態が上がったのには、理由がある。ツアーが1カ月なかった7月に、あえてクラブから離れるタイミングを設けたのだ。「2、3日ゴルフをせずにリフレッシュをする日を作って、それからトレーニングをしっかりしようと考えました」。散歩をしたり、料理をしたりと普通の生活をした。怪我以外ではほぼ初めての経験に「クラブを握りたくなる時もありました」と不安と渇望もこみ上げたが、それでも「決めたこと」と守り抜いた。

これが奏功した。時間を持て余すなかで、昔の自分のスイングを見返したり、タイガー・ウッズ(米国)ら世界で活躍する選手のスイングを見たり過ごしているうちにヒントを見つける。

「大学4年生の最後の方から、重心をつま先寄りにしていた。それをやっていて、入射角というか、トゥダウンがひどくなってきていて。そこに原因があるのかなと思ってやってみた。そしたらアイアンの抜けの違いというか入り方が違うし、ライン出しもやりやすくなって、これだったのかなと思いましたね」

そうして迎えた国内メジャーでは発揮することはできなかったが、この日の好発進につなげることはできた。「今日のリズムであと3日やれればチャンスはあるのかな」と言えるほど、自信はみなぎる。不運で棄権せざるを得なかった三島の分まで、北の大地で大暴れといきたい。

<ゴルフ情報ALBA.Net>