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“華の93期生”による大会連覇が実現 ステップで吹き荒れるルーキー旋風

<カストロールレディース 最終日◇29日◇富士市原ゴルフクラブ(千葉県)◇6438ヤード・パー72)>

トータル13アンダーで3日間を終えた平井亜実のツアー初優勝で幕を閉じた今大会では、昨年のプロテスト合格組が躍動した。

平井は、5度目の挑戦で昨年6月にプロテスト合格を果たした93期生。一方、最後まで優勝を争った大林奈央は、同11月合格組の94期生だ。さらに、最終日に平井と並ぶ首位でスタートし、4位に入った宮澤美咲と、5位の櫻井心那(ここな)も大林の同期。“ツアー本格参戦初年度”のルーキーたちが、大会を盛り上げた。

2日目終了後、平井の口からはこんな言葉が漏れていた。「同期が次々と優勝して焦りがあった」。実はこの大会で、93期生のステップ制覇は7人目。単年登録選手として合格前に優勝していたリ・ハナ(韓国)やフォン・スーミン(中国)を始め、カストロール前年度覇者の岩井千怜、その双子の姉・明愛、さらに後藤未有、佐久間朱莉が昨年のうちに下部ツアーながら初タイトルをつかんでいる。平井の勝利は93期生による大会連覇ということにもなった。今季の主戦場がレギュラーツアーという選手も多く、まさに“華の93期生”の様相を呈している。

そして94期生も負けてはいない。大林が4月の「フンドーキンレディース」を制すると、続く試合を桑山紗月、さらに6月には櫻井が優勝カップを手にしている。まだ優勝こそない宮澤も、これが今季3試合目のトップ5入り。今後もコンスタントに優勝争いに加わってきそうな選手だ。

平井は優勝後、自分よりも先に勝っていた同期を思い浮かべ、「やっと並んだと思っています」と話した。だがすぐに、「もうレギュラーツアーで戦っている選手もいる。私はまだステップの立場」という言葉も続いた。切磋琢磨は始まったばかり。ステップ・アップ・ツアーはルーキーたちが顕著な活躍を続けるが、レギュラーツアーでの優勝者はまだ93期、94期生ともにいない。ただ、それが実現するのも遠い未来ではなさそうだ。それほどの勢いを感じさせる3日間だった。

<ゴルフ情報ALBA.Net>