このエントリーをはてなブックマークに追加

好調なゴルフは「元気の源」 吉田弓美子が“復活V”へ「身をもって知る」大事なこととは?

<カストロールレディース 事前情報◇26日◇富士市原ゴルフクラブ(千葉県)◇6438ヤード・パー72)>

レギュラーツアー7勝。体調不良から昨年ツアー本格復帰を果たした吉田弓美子が、今季主戦場とする下部のステップ・アップ・ツアーで好調だ。1カ月のツアー中断期間が空ける今週は、スポンサー契約を結ぶBPカストロールが共催する大会にホステスプロとして出場する。

今季はここまで7試合を戦い、トップ10入りが3度。「去年半ばから、今季と来季に向けてしっかり頑張っていくつもりで臨んできました。ステップとはいえ成績が伸びているのは元気の源ですね」と、その表情は明るい。ツアー中断前に行われた「ユピテル・静岡新聞 SBS レディース」では3位フィニッシュと、かつての感覚が戻りつつある。

現在、賞金ランクでも9位につける。「母親からの圧力が強いんです。ステップでもたくさん稼ぎなさいって(笑)」と“口も滑らか”だが、ここで好位置につけていることは、後半戦を迎えるにあたっても大きなアドバンテージにもなる。

シーズン終了時に1、2位であれば来季のレギュラー前半戦出場権が確定。さらに3〜10位ならば、年末のQTがファイナルからの出場になるからだ。ただ、今の吉田の頭にあるのは、調子を持続させ、最高の状態でQTに臨むことだけ。「結果的に免除になればラッキーですけど、ファースト(QT)をどこで受けようかな、とかみんなに聞いたりしています」。準備に余念がなく、着実に歩みを進めていくという意識が強い。

さらにステップは各大会の優勝者もファイナルQTからの出場となる。それをホステス大会で叶えれば最高のシナリオともいえるが、長年第一線で活躍してきたトッププロとあって厳しさも痛感している。「どのカテゴリーでも、勝つのは“狭き門”。これまでの7勝すべてが調子がよかったわけではないし、トラブルを乗り越えた先にあるものだった。それは身をもって知っている。頑張ったご褒美として、勝てたらいいですね」。そんな思いが、襟を正させている。

とはいえ、今週は「仲間も多い」という“ホーム”の試合。見えない力も十分に感じられる。復帰後に臨んだ昨年の大会では、初日のスタートコールを聞いて涙を流すシーンも見られた。「ゴルフファンに見てもらえる場所で成績を残すことが最高の恩返し。温かくサポートしてくれることに対して、実力と結果でお返ししたいです」。その“最高の恩返し”が復活Vなら一番ということも、もちろん理解している。「ステップも元気にできる一人でありたい。そういう気持ちは強く持っています」。ツアーの元気印が、大会のけん引役となる。

<ゴルフ情報ALBA.Net>