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FWキープ率90%超! 曲がらない稲森佑貴はウッドを厚くして、50度で広いレンジを打ち分ける【勝者のギア】

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 最終日◇26日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇7036ヤード・パー72>

国内男子ツアーは、20アンダーに5人が乗せる、超ハイスコアの伸ばし合いとなり、首位と1打差で最終日をスタートした稲森佑貴が、8バーディ・1ボギーの「65」をマーク。トータル23アンダーで逆転し、今季2勝目、ツアー通算4勝目を果たした。

優勝会見で勝利に役立ったクラブを問われ、「ドライバーもそうだし(今大会のフェアウェイキープ率は91.1%で1位)、17番パー3で(初日と最終日の)バーディ2つ取った3Uもそうですし、アイアンも攻めてバーディにつなげることができましたし、パターも…。どれとは決められませんね」と答えた。

稲森は昨シーズンまで6季連続フェアウェイキープ率1位。日本一ドライバーが曲がらない男として有名だが、「気に入ったシャフトが長く不動というわけでなく、実は新しいシャフトをどんどんテストして替えてくれますね」というのはフジクラのツアー担当者。頻繁なシャフトチェンジャーにもかかわらず、この曲がらなさだ。

「試合で使ってみないとわからないと実戦投入が早く、ドライバーの『ベンタスTR』も早い段階で入れてくれました。また以前は、『ベンタス レッド』の6Xだった3番ウッドは、ツアー選手権から『高さを出したい』といろいろテストして『ベンタス ブルー』の6Xに。ロフトを15度から約1度増やした組み合わせがハマっています」(フジクラ・ツアー担当)

また最近のツアープロでは珍しく、50度の次が58度とウェッジのロフトピッチが大きい。その理由を自身のプレースタイルと合わせてこう説明する。

「ボクは全体的に飛ばない方。長い番手で打つことが多いので上のクラブを厚くしています。(50度と58度の)間の距離は大きい番手のハーフショットで距離をコントロールします。50度のウェッジの基本は110ヤードですが、100ヤード、90ヤードと3つの打ち分け方があります。これは各番手でありますね。

上のクラブはコースによって5W(235y)、3U(215y)、アイアン型の4U(200y)の3本を入れ替えます(ウッド型の4Uは不動で205y)。今季1勝目の中日クラウンズは5Wを抜いてアイアン型の4Uを入れて、先週は3Uを抜いていました。今週は17番(204yのパー3)の対策として3Uを入れて、アイアン型の4Uを抜きました」(稲森)

たとえ距離が出なくても、抜群の正確性とコースに合わせたクラブセッティングで、勝てることを証明した。

【稲森佑貴の優勝クラブセッティング】

1W:スリクソン ZX7(9.5度/ベンタスTR 6X、44.75インチ)

3,5W:スリクソン ZXフェアウェイウッド(15,18度/ベンタス ブルー 6X)

3,4U:スリクソン ZXハイブリッド(19,22度/スチールファイバー i95 X)

5I〜PW:スリクソン ZX5(N.S.PRO MODUS3プロトタイプ)

50度:クリーブランド RTX ZIP CORE(N.S.PRO MODUS3プロトタイプ)

58度:クリーブランド RTX DEEP FORGED(N.S.PRO MODUS3プロトタイプ)

PT:オデッセイ ELEVEN CS TOUR LINED

BALL:スリクソン Z-STAR

<ゴルフ情報ALBA.Net>