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引率者かプレーヤーか 阿部裕樹“監督”の気になる週末「普通にやれば大丈夫」

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 初日◇23日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇7036ヤード・パー72>

ジャパンゴルフツアー選手会が主催の今大会は、選手会発案の各種イベントが行われている。第3ラウンドが行われる25日(土)には、地元の高校生を対象としたニアピン対決や観戦招待も企画されている。昨季賞金ランキング62位で初シードを獲得した阿部裕樹は、地元栃木県出身で、現在は母校・佐野日大高校ゴルフ部の監督も務める。土曜日には教え子たちが来場する予定だ。

この日、雨が強くなった午後にスタートした阿部は、「ボールが全然飛ばなくて練習ラウンドとだいぶ番手が違いました」と耐えながらのラウンド。それでも3バーディ・1ボギーの「70」にまとめ、2アンダー・43位タイで初日を終えた。

初シードを獲得した昨季はドライバーのシャフトを47.75インチと長くして、20ヤードの飛距離アップに成功。パーオン率1位との正確性がかみあった。しかし、今季からパターを除くクラブの長さが46インチ以内に規制された。阿部は46インチにせざるを得なかったが、「速く振れるトレーニング」を行うなど対策を講じた。「めちゃくちゃしんどいっていう感じではないです」と気にするほど飛距離は落ちていない。ドライビングディスタンスは昨季の281.67ヤードから274.13ヤードと、約7.5ヤード減にとどめている。

飛距離の影響はほぼなかったが、今季は開幕から3試合連続で予選落ちを喫した。「ショットの精度が満足いく感じではなかったのですが、ここのところイメージがいいです」。序盤の不調を払しょくし、ここ6試合は4試合で決勝ラウンドに進出。この日もパーオンを逃したのは3ホールだけと、阿部の持ち味を取り戻している。

土曜日には教え子が来場するが「僕と(ニアピン)対決するより、他のいい選手とやったほうがいいですよ。観戦するのも、(自分より)いい選手を見てもらいたい」と上位選手のプレーを見ることを推奨する。ただ、「予選落ちをすると引率で来ないといけないんです(笑)。プレーヤーで週末を迎えたいです。普通にやれば大丈夫だと思います」。ショットが復調傾向なので予選落ちの心配はなさそう。優勝争いをする“監督”の姿を見せたいところだ。(文・小高拓)

<ゴルフ情報ALBA.Net>