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ツアー最年少の櫻井心那が初々しい優勝 「ガッツポーズの仕方は分からなかった」

<ECCレディス 最終日◇3日◇北六甲カントリー倶楽部 東コース(兵庫県)◇6480ヤード・パー72>

昨年11月のプロテストに合格した94期生ルーキー3人によるデッドヒートを制したのは、2004年2月14日生まれの18歳で、JLPGA正会員最年少の櫻井心那だった。

2つスコアを伸ばして単独首位で折り返して迎えた後半、それぞれ初優勝をかけた争いは激しさを増した。11番パー4をボギーとした櫻井に、一緒に回っていた川崎春花がバーディを獲ってトータル10アンダーで並んだ。そしてそこまで4つスコアを伸ばしてリーダーボードを駆け上がってきた仁井優花は、1打差まで迫ってきていた。

続く12番パー4、川崎がロングパットを沈めて、頭一つ抜け出した。「春花ちゃんの勢いに負けないようにと、私も必死でした。長いバーディパットを先に入れられた。わたしも入れ返すことができてよかったです」。3メートルを沈め返して追いつき、すぐさま川崎に肩を並べた。

そして迎えた13番パー3。「ギャラリーさんの歓声がすごかったので、近いのかなとは思ったけど、グリーンに行ってビックリしました」。も少しでホールインワンかというスーパーショットで50センチにつけてバーディとすると、一番難易度が易しい16番パー5でもしっかりとスコアを伸ばした。

13番以降、川崎は1バーディ・1ボギーでスコアを伸ばせず。そして仁井も自身ツアーベストスコアとなる「66」の猛チャージをみせたが、結果ふたりに2打差をつけて櫻井が逃げ切った。

「普通に優勝パットを決めたように見えたかもしれませんが、実は鳥肌が立っていました。ガッツポーズの仕方は分からなかったですね」。最後のパットを沈めるとホッとした表情をみせ、川崎と“ヒジタッチ”を交わした。そしてギャラリーや大会関係者、そしてコースにも一礼した。“穏やかな心を持ってほしい”という思いで命名された「心那」という名前通り、初々しさ満載の和やかな初優勝となった。

今季はすでに3位に2度ランクインしており、この優勝で下部ツアー賞金ランキングは1位に浮上した。「まだ序盤戦なので意識はしませんが、複数回優勝はしたいです。いまレギュラーツアーに出場しても戦える自信はまだない。しっかりと経験を積んでいきたいです。優勝争いをしながら、自分の足りない部分を補って、強い選手になりたいです」。今季6戦を終えて、ルーキーが3勝。今シーズンのさらなる活躍に、期待せずにはいられない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>