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ハナサカレディースで“華”が咲いた! 脇元華、難コースを制しステップ初V

<Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournament 最終日◇9日◇琵琶湖CC 琵琶湖・三上C(滋賀県)◇6360ヤード・パー72>

大会名のHanasakaはこの大会の共催社、ヤンマーホールディングスが30年以上前からサポートしているプロサッカークラブ、セレッソ大阪の育成サポートクラブ「ハナサカクラブ」からとったもの。サッカー同様にゴルフでも「未来に美しい花をたくさん咲かせたい」という同社の思いから、この大会は2017年にスタートした。

そして今年、この大会に大輪の花が咲いた。首位と1打差の2位タイから出た脇元華がこの日5バーディ・2ボギーの「69」でラウンド。出場選手中ただ一人3日間アンダーパーで回り、トータル7アンダーでステップツアー初優勝を挙げた。

この日、脇元が最終組で戦ったのは金田久美子と西山ゆかり。レギュラーツアーでの優勝経験のある2人との戦いは気が抜けず、前半で2位に4打差をつけたが「まったく気が抜けなかった」という。後半は10番から連続ボギーとしたが、12番では奥にこぼれてしまったと思ったセカンドショットがなんとかグリーンカラーに残っており、ピンまで残り7メートルのパットをねじ込んでバーディを奪取した。その後も15番では2メートルのパーパットが残るが、これも入れてガッツパー。そして、16番パー5では3メートルのバーディパットを入れて勝負を決めた。

「このコースだと14番までに4打差あっても安心はできなかったです。1打差だったらどうだったんだろう(笑)」。難コースだけにいつボギーが出てもおかしくないが、好調のパットでピンチを拾い、念願の優勝をつかみ取った。

昨年はショートパットが決まらず、脇元いわく「ドン底」の状態だったという。このオフに谷原秀人や岩田寛、上井邦裕、上田桃子らからアドバイスをもらいパットを修正。具体的なアドバイスについてはそれぞれのプロの“企業秘密”ということもあり、報道陣には明かされなかったが、「一緒にラウンドしていただいて、アドバイスをもらって、練習で試して。分からないことがあったらまた聞いて」とコツコツと練習を続け、それぞれのプロの助言を自分のものとした。

今季の目標は推薦をもらったレギュラーツアーで活躍し、シード復活への足掛かりをつかむことと、ステップで3勝を挙げること。この琵琶湖CCは「日本オープン」なども開催された名門コース。ここでの初優勝は「すごく自信になりました。これから(レギュラーツアーの)推薦をいただいた試合もあるので、この試合で良かったことを実践していきたいですね」。来週はまたステップの「フンドーキンレディース」に出場する。舞台となる臼杵CCはジュニア時代から特に苦手としていたコースとのことだが、「どんなプレーができるのか楽しみです」とこの優勝の勢いにのり、また好結果を目指していく。

大会名に自分の名前「Hana」が入っていたことは優勝後に気が付いたそうで、「すごいですね! これは一生忘れられないです」と笑顔が弾けた。「Hanasaka Ladies」で咲いた美しい“華”。これからも進化と成長を続け、レギュラーツアーでも美しく咲き誇る姿を見られそうだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>