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「あれで少し光が見えた」 プロ2勝目へ小野祐夢が乗り越えた“試練のパーパット”

<フンドーキンレディース 最終日◇15日◇臼杵カントリークラブ(大分県)◇6358ヤード・パー72>

2020年の最終戦「カストロールレディース」から、ステップ・アップ・ツアー3戦2勝。23歳の小野祐夢(ひろむ)が2位に2打差をつけるトータル5アンダーで優勝し、賞金360万円を手にした。

2打のリードを持つトップで、最終日のバックナインに入った。昨年大会では3日間でバーディわずかに2つ。7つのボギーと1つのダブルボギーを叩いた、試練の9ホールだ。そしてきょうも10番でダブルボギー。「一度ミスをすると、またミスをするのではという怖さが出てしまう。レギュラーツアーでも何度かありました」と、嫌な予感もよぎった。

さらにピンチは続く。11番パー4では2打目を引っかけて、グリーンを外す。アプローチも寄らずパーパットは5メートルを残した。「あのパーパットは大きかった。ズルズル行きそうなダブルボギーの後のパーで、少し光が見えました」。ここをガッツパーで乗り切ると流れが好転。その後2つのバーディを奪い、逃げ切りに成功した。

「14番でいい時のショットの感覚が戻ってからは、気分的にも完全に持ち直すことが出来ました。こんな感覚はプロになってから初めて。今回の優勝は初優勝のときとは違う、精神的な面での大きな自信につながったと思います」

この優勝でステップ・アップ・ツアーの賞金ランキングで2位に浮上。今目標にするのは、来年のレギュラーツアー前半戦出場権を手にできる賞金ランクトップ2だ。

「ステップは、自分ですべてをやらなければいけないので、自分と向き合える。ただ逃げ道もない。優勝して自分が成長していってるのがハッキリと分かります」

レギュラーツアー34試合に出場した2年前は、獲得賞金1449万3000円の69位にとどまり、シード争いに加わることはできなかった。さらに同年のQTはランク91位に終わった。「もっと優勝争いが増えれば、新しい自分が見えてくると思う。今年はステップで自信を高めたい」。精神面もしっかり鍛えぬき、また来年トップカテゴリーでの戦いに臨みたい。

<ゴルフ情報ALBA.Net>