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優勝者よりも早く泣いた “フライングうれし泣き”【カメラマンが見た“男泣き”】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内だけでなく世界各国で中止が余儀なくされているゴルフトーナメント。なかなか試合の臨場感を伝えることができない状況が続いていますが、少しでもトーナメントのアツい一瞬を味わってもらおうと、カメラマンが見た印象的な涙のシーンをご紹介。今回は、2018年の「RIZAP KBCオーガスタ」から。佐々木啓カメラマンに、ちょっと変わった感動の瞬間を振り返ってもらった。

国民的アイドルと“ハート”を作る出水田【写真】

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大会の中で“男泣き”と聞いてパッと浮かぶのは、優勝に感極まって流す涙か、悔し涙だと思います。そんな予想をちょっと裏切ってしまいますが、今回ご紹介するのは初優勝した出水田大二郎選手…、ではなく秋吉翔太選手の涙です。

最終日は出水田選手とチェ・ホソン(韓国)選手の接戦。17番で出水田選手がバーディを奪ってリード、ここで初優勝を圏内に捉えて最終ホールに入ったのですが、18番グリーンで出水田選手を見守りながらフライングで涙していたのが、秋吉選手でした。

2人は樟南高校の先輩後輩の間柄で、おそらく出水田選手がウィニングパットを入れる前から、すでに泣いていたと思います。優勝者と仲のいい選手が、一緒に涙して喜ぶこともあると思いますが、あんなに豪快な涙はあまり見ないですね。

普段のプレー中は淡々としたイメージの秋吉選手が、思い切り感情を出していたのも少し意外でした。秋吉選手自身は同年の「〜全英への道〜ミズノオープン」で初優勝を挙げていますが、おそらく自分の初優勝でもあそこまで泣いていなかったのではないでしょうか。

ちなみに、このとき出水田選手は「ちょっとウルっと来ていたんですけどね、秋吉先輩が泣いていて、涙が引っ込んだ(笑)」そうで、肝心の初優勝者の涙は見られませんでした(笑)。ですが、それだけ後輩の優勝を喜べる間柄だというのは素敵ですよね。

<ゴルフ情報ALBA.Net>