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日本のゴルフ業界の今  ゴルフ量販店は客足が4割減も「グリップ交換が増えています」

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の対象が全国に広がり、営業自粛や休業要請の影響をゴルフ量販店も受けている。そんな中、全国に店舗がある某有名ゴルフ量販店2社(A社とB社とする)が取材に答えてくれた。

新型コロナウイルスの感染拡大防止対策に関する発表を受けて、両社とも4月上旬から都内中心部の店舗やゴルフスクールは休業、それ以外の店舗は開店時間を遅らせて、閉店時間を早める時間短縮営業にすると決めた。営業店舗には消毒液を店内に配置、手洗い、うがい、マスク着用などの感染防止策はもちろんのこと、配置するスタッフ数を通常の3〜4割に減らして最低限の人数で営業を行っている。

ゴルフ量販店といえば、フィッティングをして自分に合ったクラブを選ぶのが一般的だ。A社は対策として「お客様が一定時間とどまる試打室の利用は、1打席のみに制限しとしています。利用後は清掃や空気循環を行うため15分間空け、グリップは使用直前に除菌するといった運用ルールを設けました。打席の外から接客することで、スタッフとお客様の距離を離しています」という。

外出自粛の呼びかけなどもあり両社とも実店舗を訪れる客は平常時の6〜7割程度。来客の多かった関東近郊の店舗も緊急事態宣言が敷かれてからは客数が減少した。A社は「練習器具が売れています」と売れ筋の商品も変化してきている。また最近では量販店もネット販売を行っている。そちらの売り行きどうなのか? A社は「ネット販売は前年並みをキープしていて、店舗に比べれば良い状況です」、B社は「練習器具やストレス解消グッズが好調です」。

売り上げが減っている中で、数字が落ちていない商品もある。それは『グリップ交換』だ。A社は「練習器具とともにグリップ交換の注文が多くなっています。おそらく時間ができたのでクラブの手入れをしている人が多いのではないでしょうか。グリップが消耗しているのに気づいて、時間もあるので交換する要望が多いのだと思います」と予測している。

練習やラウンドがしにくい状況下にはあるが、普段はおろそかにしがちな道具の手入れといった今の時期にできるゴルフとの関わりがあるのかもしれない。事態が収束した”アフターコロナ”に備え道具のメンテナンスをしておくのも良さそうだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>