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馬場咲希はショートゲームでしのぎオーガスタのプレー権ゲット「試合で初めてショットを打ちたくなかった」

<オーガスタナショナル女子アマチュア(予選) 最終日◇30日◇チャンピオンズ・リトリートGC(米ジョージア州)◇ 6410ヤード・パー72>初日はショットが左につかまるミスを連発して2オーバー・23位タイ発進となった馬場咲希(代々木校2年)。「60台半ば」を目指して2日目をスタートしたが、引き続きショットの不調に苦しんだ。それでもショートゲームでしのぎながら「70」をマークし、トータルイーブンパー・14位タイで、何とかオーガスタで行われる決勝ラウンドにコマを進めた。

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「きょうはホンっとにいいところがゼロで、途中からどうしていいかわからなかった。何を試しても曲がるし、何も気にしないで打っても曲がるし、試合に出て初めて次のショットを打ちたくないと思ってラウンドしていました」 右に左に曲がるショットに苦しみ「嫌になっちゃった」とため息をつく。それでも、アンダーパーのラウンドに「ちょっと何でかわからない」と首をひねる。続けて「決勝ラウンドに行く人ではないショットばかり出ていたので、アンダーで回れたのは頑張ったなーという感じです」と、安堵の表情を浮かべた。 スタートの1番ホールからティショットを左に引っかけた。セカンドはグリーンの奥に乗せたものの、長い下りのパットを寄せきれずに3パットのボギー発進。しかし3番パー5では、持ち前の飛距離を活かして、2打目をグリーン左のフェアウェイまで運び、18メートルの長いパットを沈めてイーグルを奪った。「けっこう芝が薄くて左足下がりだったので、パターのほうが確実かなと思って打ったんですけど、まさか入るとは」と本人も驚く。 得意のショットは最後まで直らなかったが、16番パー4では30ヤードのアプローチを直接沈めてバーディ、17番パー3はアプローチでしのぎパー、最終18番パー5では3打目をうまく寄せてバーディ締めと、ショートゲームでカバーしてスコアを作った。

同組の世界アマチュアランキング1位のローズ・チャン(米国)は、伸ばしあぐねる馬場を横目に8つのバーディを積み重ね、後続に5打差をつけるトータル13アンダー(131ストローク)まで伸ばしてトップを独走する。これは19年大会でジェニファー・カプチョ(米国)が作った予選ラウンド36ホールでの5アンダー(139ストローク)を8打も更新する新記録となる。 「前半にすごいトントン拍子で伸ばしていって、後半のはじめのほうに少しスピードが落ちた感じがしたんですけど、そのあとに巻き返してきたので、さすがだなと思いました」と馬場。チャンに引っ張られて自分も波に乗りたいところだったが、「今日はまったく乗っていきそうなところがなかったですね」と笑う。 このあとはオーガスタで練習ラウンドができる練習日を一日挟んで、現地4月1日にいよいよ決勝の18ホールを迎える。「とりあえず決勝に行けて良かったです(笑)。アーメンコーナーとか左に池がある16番のショートとかが印象的。前夜祭のときに『来たー!』という感じで、めっちゃきれいでした」と興奮は抑えられない。予選2日間のうっぷんを晴らすプレーを期待したい。(文・下村耕平)

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