<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 3日目◇26日◇宮崎カントリークラブ(宮崎県)◇6487ヤード・パー72>
史上最年少で年間女王の座についた21歳の山下美夢有が、トータル13アンダーの首位タイで最終日を迎える。激動のシーズンを締めくくる年間5勝目と、日本勢として初達成となる記録に向け突き進んでいく。
今年5月の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」に続く2つ目のメジャータイトルを目の前にしても、その表情は変わらない。前半はパープレーとしたが、後半5つスコアを伸ばし、2日目に一度は譲ったトップに再びついた。
9番パー5で3打目を1メートルにつけバーディを奪うと、「そこから流れをつかんだ」。10番でも1つ伸ばし、11番パー5でも残り227ヤードの2打目を3番ウッドでグリーンに乗せ、6メートルのイーグルパットをねじ込んだ。「ショットも安定していて、しっかりパーオンもできている。去年に比べて精度も上がったかな」と成長も実感する3日間になっている。
この日もプレー面で意識したのは「リズム」と、そこもブレない。「11番のイーグルはセカンドを狙って打って、ラッキーなところに落ちた。イメージしたら入ったので、そこでいいリズムを作れた」と、スコアだけでなくプレーを振り返っても、ここが大きなハイライトになった。
期待を寄せられるのは優勝だけではない。今大会をトータル12アンダー以上で終えると、日本勢としては初の平均ストローク60台を記録する。ツアー全体を見渡しても、2019年に『69.9399』を叩き出した申ジエ(韓国)しか達成していない偉大な記録だ。開幕前にも「平均ストロークを60台に持っていけたらいい」と、大きなモチベーションにしてきた部分でもある。
すでに3日目を終え13アンダーと“圏内”に入っている。とはいえもちろん「伸ばし合いになる。4つは伸ばしたい」と、それを守るためのゴルフをするつもりは毛頭ない。最終戦優勝を遂げた時には、自然と大記録に到達している可能性も高く、あくまでも“延長線上”にある記録だ。「優勝争いができているので、しっかり楽しんで。最後なので、いい状態で終われたらいいなと思います」。勝利とスコア。この二兎をしっかりと追っていく。
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