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メジャー通算18勝の“帝王”が82歳に【きょうは誰の誕生日?】

きょう1月21日は、20世紀最強のゴルファー“帝王”ことジャック・ニクラス(米国)の誕生日。1940年生まれで、今年82歳。トレードマークの金髪により「ゴールデン・ベア」の愛称で親しまれ、メジャー通算18勝(マスターズ6勝、全米オープン4勝、全英オープン3勝、全米プロ5勝)は、現在も破られていない最多勝利記録。80年の「全米オープン」で青木功との死闘を繰り広げ、86年のマスターズでは46歳2か月で最年長優勝、2005年に「一番好きなコース」というセント・アンドリュースで行われた「全英オープン」で引退した。

米国男子ツアー73勝、チャンピオンズツアー10勝、プロツアー通算勝利数は「116」と、不滅の記録を打ち立てている。

ニクウスは、オハイオ州コロンバスに生まれ、父の影響でゴルフを始めた。12歳でオハイオ州のジュニアチャンピオンになると、1959年、61年の「全米アマ」を制し、同年プロ転向。62年の「全米オープン」でプロ初優勝をメジャーで飾り、66年の「全英オープン」でキャリア・グランドスラムを達成した。

1980年の「全米プロ」制覇後は、81年の「マスターズ」、82年の「全米オープン」、83年の「全米プロ」と、いずれも2位で優勝に手が届かなかった。85年には、「全米オープン」と全英オープンで予選落ちを喫し、ニクラス時代は終わりかと思われた。しかし、幼少期から指導を受けていたジャック・グラウトと共にスイング改造に取り組み、腰に負担をかけない年齢に応じたスタイルを確立する。

迎えた1986年の「マスターズ」では、視力の衰えをカバーするため、長男のジャッキーをキャディに付けて戦い、3日目を終えて通算2アンダー。トップのグレッグ・ノーマンと4打差につけると、最終日終盤に猛チャージを見せる。15番パー5でセカンドをピン傍につけイーグルを奪うと、16、17番で連続バーディ。最終18番をパーで締め、「46歳2か月23日」でメジャー18勝目を達成。その際には、オーガスタに「Jack is Back」(ジャックが戻ってきた!)の声が響き渡った。このときの年齢は現在、マスターズでは最年長、海外メジャーでは4番目に年長の記録となっている。

ニクラスはゴルフ場設計においても才能を発揮し、世界ベスト100にランキングされる名コースを世界各地で手がけてきた。日本にもそのコースは多数あり、ダイナミックな景観でアメリカンスタイルの素晴らしさを感じることができる。

現在は自身が設計したミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブで開催される米国男子ツアー「メモリアル・トーナメント」(今年は6月2〜5日)のホストを務めている。14年大会では松山英樹が米ツアー初勝利を挙げた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>