このエントリーをはてなブックマークに追加

ガッツパーのシーンはちょっと減った? それでも寄せのバリエーションは増産中【渋野日向子・今季スタッツ振り返り】

現地時間今週の12月2日から、来季の米国女子ツアー出場権を争う最終予選会(Qシリーズ)がアラバマ州で行われる。全8ラウンド、計144ホールの長丁場で20位以内に入ると、来年多くの試合に出場できる見込み。そして、ここには渋野日向子も参加する。世界で戦うためにスイング改造を敢行するなど、大きな変化を伴った1年の集大成。それを前に、今季国内ツアーでの渋野のスタッツを振り返ってみよう。今回は守備面に注目。

新型コロナウイルスが猛威をふるい、大会がバタバタと中止になっていた昨年。当初の3月開幕を目指しオフを過ごしてた渋野が最重要課題に挙げ、「練習の99%」というほどの時間を費やしていたのがアプローチ技術だった。すでに米ツアーで戦うことを決めており、そこに向けてバリエーションを増やす取り組みに没頭していた。

全英制覇などを成し遂げた2019年のスタッツを見ると、パーセーブ率は86.5119%で13位、リカバリー率は64.4612%の11位と、スコアを落とさない技術も上位といえた。サンドセーブ率 は43.3735%の34位と、ほかに比べやや見劣りしたが、それでも劇的に悪いというほどではなかった。

では今季はどうか? パーセーブ率は87.1385%(9位相当)と上昇したものの、リカバリー率は62.1547%(36位相当)と下降。サンドセーブ率は35.0%(72位相当)と大きく数字を落とした。もちろん試行回数が異なるため単純比較はできないが、ピンチからのガッツパーという場面を目にする機会はやや減ったのかもしれない。

それでも会場で見ると、グリーン周りから時に転がし、時にフワリと浮かしながらカップに寄せるシーンはよく目にした。寄せのシーンでは58度のウェッジほぼ一択という状態で、基本に忠実なアプローチを繰り返して以前から比べるとバリエーション、精度は増したという印象も受ける。今年からウェッジ4本体制となり、その練習は積極的におこなってきた。ショットだけでなく、小技でもそれをフル活用する日は近そうだ。

【国内女子ツアー・今季パーセーブ率上位】

1位:稲見萌寧 90.3239%

2位:古江彩佳 89.1499%

3位:小祝さくら 88.0394%

4位:西村優菜 87.9485%

5位:山下美夢有 87.8553%

――――――――――――――

渋野日向子 87.1385%

【同今季リカバリー率上位】

1位:山下美夢有 70.0127%

2位:稲見萌寧 69.5431%

3位:古江彩佳 69.0748%

4位:西村優菜 67.9157%

5位:申ジエ 67.4419%

――――――――――――――

渋野日向子 62.1547%

【同今季サンドセーブ率上位】

1位:新垣比菜 56.4516%

2位:申ジエ 56.3380%

3位:古江 彩佳 52.5253%

4位:柏原 明日架 52.0270%

5位:山下美夢有 51.6129%

――――――――――――――

渋野日向子 35.0%

<ゴルフ情報ALBA.Net>