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女子ゴルフでは日本のメダルに期待できる!【森田理香子の未来予想図】

連日の猛暑の中、東京オリンピックもかなり盛り上がっていますね。私もテレビで観戦していますが、日本勢のメダルラッシュは本当にすごいですよね。

私が一番うれしかったのは、女子ソフトボールで金メダルを取ったこと。私もツアーでバリバリやっていたころ、岡本綾子さんの紹介で20歳くらいのときから一緒にソフトボールの練習に参加させてもらっていました。

私は京都にあった日立マクセル女子ソフトボール部の練習に参加させてもらっていたこともあって、日本代表女子ソフトボールの宇津木麗華監督も、当時からよくしてくれていましたし、たまに上野由岐子さんのところにも行って練習をさせてもらったりしました。

私がトレーニングしている時代の選手も、今の日本代表にいるので、知っている人がいると応援にも当然力が入ります。

それよりも、ソフトボールの練習量って、私が言うのもなんですがハンパないんですよ。だから、東京五輪でも絶対に金メダルを取れるって思っていました。

話がゴルフからそれましたが、男子ゴルフは松山英樹選手の7人プレーオフ、これはテレビで見ていました。惜しいパターがかなりあって、それが入っていたら金メダルもいけたのに、プレーオフでメダルを取れなかったのは本当に残念でした。

ただ、3位を決める戦いに7人もの選手がしのぎを削るのが、とても新鮮というか、普段のゴルフでもあんな感じで緊張感があれば、普通の試合とは違う楽しみ方ができるんじゃないのかなと感じました。

そして注目の女子ゴルフ! 畑岡奈紗選手、稲見萌寧選手のメダルの可能性ですが、日本勢はかなり有利だと思います。

霞ヶ関カンツリー倶楽部ですが、男子同様、ラフも深くて、ピン位置も厳しいところにあるでしょう。かなり難しいセッティングにはなると思います。ただ、東京五輪のここまでの日本勢のメダル獲得を見ていると、自国開催というだけで、ものすごくアドバンテージがあるものです。

2008年の北京五輪のときは中国の選手がメダルをたくさん取りましたよね。そういうホームの利点があると思うので、畑岡さんも稲見さんもやってくれる雰囲気はあると思います。

それに2人とも直近の試合では、結果を残しています。畑岡選手は米ツアーを主戦場にしながらも、来日した際の日本ツアーでは優勝をかっさらう力があります。実際、17年の米ツアー参戦後、日本に来て「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」と「日本女子オープンで」2週連続優勝。18年は「TOTOジャパンクラシック」で優勝。19年は9月の「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」と10月の「日本女子オープン」で優勝しています。日本に戻ってからすぐの試合で結果を残すので、相性は抜群にいいと思います。

稲見選手も前週の「楽天スーパーレディース」では、最終日をボギーフリーのラウンドで終えているので、流れは悪くないです。持ち前の勢いでスコアを伸ばしてほしいです。

8月の真夏日で湿度も高い中でのゴルフは、どの選手も体力的に厳しいですが、日本の選手はどちらかといえば慣れていると思います。アドバンテージがあるぶん、メダルの可能性は高いと予想しています。

あと必要なのは“強い気持ち”だと思います。五輪に来る選手はみんなうまく、技術もそこまで変わらないのですから、勝つという気持ちが大事になってきます。

ライバルは最大4人が出場する米国と韓国でしょうか。特にリオ五輪で金メダルをとった韓国のインビー・パーク選手は、連覇に向けて燃えていると聞きます。

ただ、ゴルフは個人戦ですが、日の丸が入ったユニホームを着ると「国を背負っているんだな」と感じると思います。「五輪は今までの試合とは違う」ときっと感じるはずです。

それにしてもテレビ越しからですが、毎日、躍動する選手たちの表情を見ていると本当に力がもらえます。あらためてスポーツってすごい力を持っているな、と実感しています。女子ゴルフでは日本のメダルを期待しています!

■森田理香子

もりた・りかこ 1990年1月8日生まれ。京都府京都市出身。ツアー通算7勝。08年にプロ入りし、10年の「樋口久子IDC大塚家具レディス」でツアー初優勝。13年には年間4勝を挙げ、23歳で賞金女王に輝いた。18年を最後にツアーから撤退し、現在はゴルフウェアのプロデュースや、ゴルフ中継の解説などで活躍している。

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