このエントリーをはてなブックマークに追加

強気で攻めるパッティングの極意をつかんだ西郷真央 初優勝は次戦に持ち越し

<楽天スーパーレディース 最終日◇31日◇東急グランドオークゴルフクラブ(兵庫県) ◇6568ヤード・パー72>

「楽天スーパーレディース」の最終日最終組のペアリングは、2日目までトータル13アンダーで首位の高橋彩華、トータル12アンダー・2位の吉田優利、そしてトータル11アンダー・3位の西郷真央という初優勝を狙う3人の組み合わせだった。勝負の軍配は吉田に上がったが、トータル14アンダー・4位タイでフィニッシュした西郷が、最後まで攻めてバーディを狙う姿勢が印象的だった。

「最終日は正直ショットが荒れてしまって、スイングとかの前に体力的に疲れが一気に出てしまったという感じです。きのうも疲れているなかでなんとか回れて、終わったあとにショットの練習もせずに帰ったぐらい。それが回復できず、今日のショットが荒れてしまいました」と西郷は振り返る。

この2週間で12ラウンドしたという西郷。前週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」は4日間大会。そして練習ラウンドを含めて猛暑のなか、連日ラウンドを行えばいかに19歳と若い西郷でも疲労は蓄積する一方だ。「連続でラウンドするくらいなら大丈夫ですけど、この暑さと緊張感のなかでプレーをするとなると……」というくらい猛暑がこたえた様子。とはいえ、条件はみんな同じ。それを考えれば、今後はいかにして体力を温存し、集中力を保つかが課題となってくる。西郷はこの2020-21シーズンがレギュラーツアー初参加のルーキーだけに、連戦が続くツアーでの戦い方を今、学んでいるのだ。

「もうちょっといいショットが打てて自分らしいプレーができていて勝てなかったら、ちょっと悔しいなってなると思うんですけど、それ以前に自分のショットが打てなかったので……。でも、最後の18番のバーディパットは自分にプレッシャーをかけました。今後、優勝争いをしたときに、あそこでも強気で入れられたっていうのを思い出せるように、バーディパットを打って決められたので、今後につながるプレーができたかな」と話す。

そのバーディパットは奥から3メートルの下りのスライスライン。それを強気で浅めにラインを読んで打ったという。「ああいう場面で打ち切れる強い選手になりたい。これからもこういった場面が来たときにしっかり打てると思います。きょうはいい終わり方ができました」。

男子ツアーでパッティングの名手と言われる谷口徹や藤田寛之も、ラインを浅く読んで強気のパッティングをする。西郷はその極意を自分のものとするきっかけをつかんだに違いない。ドライビングディスタンスは248.23ヤードでツアー11位、パーオン率は72.33パーセントでツアー10位。これで現在1.8090でツアー26位の平均パット数(パーオンホール)が上がってくれば、初優勝、いやシーズン複数回優勝も可能だろう。

次週は東京五輪女子ゴルフでツアーはオープンウイーク。しっかり休みを取って次戦の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」に臨む西郷の活躍に注目したい。

<ゴルフ情報ALBA.Net>