このエントリーをはてなブックマークに追加

関西出身だけど関東に強いプラチナが再び輝く! 袖ヶ浦と相性抜群の2人の復調にも期待【大西翔太の大展望】

6月17日(金)から2021年の国内女子ツアー第16戦「ニチレイレディス」が行われる。今週から千葉で2週連続行われる戦いの初戦を制するのは誰なのか。青木瀬令奈のコーチを務める大西翔太氏が展望を語る。

____________________

■正確性は必須 今は遅めのグリーンも…仕上がってくるのでは

舞台となる袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コースは、大西氏が「フェアウェイが狭いけど、ラフに入れたらノーチャンス。グリーンも小さい」というように難易度が高く、過去5大会で2桁アンダーに達したのは4人だけ。ここ2大会は優勝スコアも1桁アンダーとロースコアの戦いが予想される。

開幕前に多くの選手が「グリーンはいつもより遅い」と話したが、「ここから仕上がってくると思います」とここから速くなっていくと見ている。「スピードもそうですが、かなり硬くて、僕の体感ではセントクリーク(リゾートトラストレディス)に次ぐ2番目。正確性と手前から攻めるマネジメントができる選手ではなければ上に行くことはできないと思います」と要警戒だ。

また、飛距離があまりアドバンテージにならないのもこのコースの特徴。「飛ばし過ぎても、飛ばなさ過ぎてもフェアウェイが狭い。平均くらいの飛距離でしっかりフェアウェイにおける選手がいいと思いますよ。そこからフェアウェイウッド、ユーティリティでグリーンに乗せられるならなお良し」と分析している。

■相性ハッキリのコースだからこそ期待したい二人 イメージの良さを味方に

そんな合う合わないがはっきりしたコースだけに、相性抜群の2人にはどうしても期待が大きい。かつて14年から3連覇している申ジエ(韓国)と18年、19年と連覇をしている鈴木愛である。

「イメージがいいというのはゴルフでは非常に大事なことです。、先週、宮里藍サントリーレディスを優勝した青木瀬令奈さんも、かつて2位となっていて“イメージがいいのが良かった”と話していました。いいイメージがいいゴルフを生みます。それは脳からの伝達でパフォーマンスが変わるからです。いいイメージのコースであれば脳の指令通り体が動きます」

2人とも今年は勝ち星から遠ざかっているが、大事なのはきっかけだ。「ちょっとしたことで、バーディを量産する2人らしいゴルフが戻ってくると思います。何か一つ、良い流れを呼び込むプレーが出れば、良かったときの他を寄せ付けないゴルフが戻ってくると思いますよ」と話した。

■関西出身ながら関東のコースで強い西村優菜 150cmがもっと大きく見えた

このコースで初めて戦う選手で「注目です」と挙げたのが西村優菜。前の組で回っていた練習ラウンドを見て、「コースが合っているからか、150センチの身長以上に大きく見えました。そんなオーラを感じました」という。

「初優勝した武蔵丘であったり、メジャーを勝った茨城といいグリーンが硬くて手前から攻めないといけないコースはすごく合っていると思います。ショットの精度も高く、フェアウェイウッド、ユーティリティ、長めのアイアンでもピンを攻めていける。何よりも2勝を挙げているコースは両方とも申ジエさんが勝っているところですからね。相性はきっといいと思いますよ」

最後に挙げたのが、その西村と同じ中島敏雅氏に師事する吉本ひかる。「吉本さんもそういったクラブで、ピンと結ばれているかのような精度で打っていける。先週の最終日に65を出したことからも調子がよさそうです。みんなが落とすところで伸ばしていける選手ですし、今週注目したいですね」と太鼓判を押した。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。

<ゴルフ情報ALBA.Net>