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今週も“タクミ100%”で突っ走る 「勢いもあるし立ち止まりたくない」

<関西オープンゴルフ選手権競技 事前情報◇21日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ ロイヤルコース(兵庫県)◇7103ヤード・パー71>

前週の「東建ホームメイトカップ」の優勝で、金谷拓実は賞金ランキングトップに立ち、そして世界ランキングは118位から76位に一気にジャンプアップ。5月の「全米プロゴルフ選手権」出場はほぼ確実で、今平周吾を抜いて東京五輪出場圏内に入ってきた。

「世界ランキングトップ100に入って1つめの関門はクリアできたかなと思う。まだこれから試合も続くしオリンピックもある」。金谷にとってはこれも通過点。「全米オープンもそうだけど、いろんな大会に出られるという意味でトップ50は早くクリアしたいというのはある」とまだまだ上を見ている。

それもこれも金谷が尊敬してやまない松山英樹の影響が大きい。東建ホームメイトカップで優勝したあとも、LINEや電話で連絡を取り合っていた。「優勝の報告だったり、今後の話をしました。トップ50に入ることで世界ゴルフ選手権(WGC)にも出られたり、他にも出場資格が出てくるので、松山さんには『早くトップ50に入れ』とすごく言われました」と金谷は話す。前週にも2日目が終わったあとに電話をして「一緒にオリンピックに出よう」と発破をかけられ、優勝という最高の結果で応えた。

連戦が続くなかで優勝争いの中心にいれば、当然疲れもある。「自分がちゃんと100%出し切れば、結果は付いてくる。今週も自分のベストを尽くしてプレーしたいと思います」と、松山効果もあって高いモチベーションを保ち続けている。

疲れについて聞かれても「今はもう仕事なので、そんなことは言っていられないと思います。練習をしていても、今は仕事をしているんだと思うと踏ん張りはきく。仕事だから辛いのは当たり前と感じている」と大学を卒業したばかりの22歳のプロ意識は高い。

息抜きの瞬間は?と聞かれても「今はやっぱり勢いもあると思うし、立ち止まりたくないというのがある。もちろん疲れとかは感じると思うんですけど、仕事だし…今後は休む週も出てくると思うから、試合があるときはどんなときでも100%を出し切りたい。このモチベーションがあるうちにもっともっと頑張りたい」と突っ走る思いだ。

優勝した日曜日も、ホテルでキャディとトレーナーとともにささやかな祝勝会を挙げたのみ。「基本的にトーナメントウィークは(お酒は)飲まないです。朝起きて、練習して、帰って準備をして、また寝ての繰り返し。毎日毎日同じような生活をしている」と、自分に厳しい。「調子が良くても悪くても、そのときできる100%は出していくつもり」と今週も“タクミ100%”であすの開幕を迎える。(文・下村耕平)

<ゴルフ情報ALBA.Net>