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米国在住記者が接種!副反応も… 検査からワクチン接種へ、新時代にシフト

日本でもいよいよ新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったが、ここ米国ではジョー・バイデン大統領が「5月いっぱいには全国民の接種ができるように」と奨励したように、どんどん進んでいるのが現状だ。

州や郡によってその対応は異なるが、1月に医療従事者から始まり、高齢者、さらに年齢を下げていき、カリフォルニア州ロサンゼルス郡では4月半ばから16歳以上の人すべてが接種できることになった。

ワクチンについては否定的な考えもあるが、医師は圧倒的に支持しており、ゴルフ界も検査からワクチンへと舵を切ったのは明らかだ。PGAツアーで毎週行われている検査は7月から無くなり、替わってワクチン接種が推奨される。現在、これまで市の至るところにあった無料の検査会場は閉鎖され、新たにワクチン接種会場となっている。

ツアー転戦でトラベルが多かった筆者も医師の勧めにより(というかほぼ命令)、3月後半に第1回目の接種。昨日2回目の接種を受けたが、実は2回目は思った以上の副反応がでた。38度の発熱に加え、頭痛と筋肉痛も発症した。しかし24時間を過ぎた頃から、ほぼ症状も治まり、おそらくこれで普通に戻るのだろうと思う。ちなみに接種したのは日本ではまだ未承認の「モデルナ」で、1回目と2回目の間は4週間空けた。(ファイザーは3週間、ジョンソン・エンド・ジョンソンは1回のみの接種)

ちなみに日本ではなかなか予約が取れないとの声もあるが、それは米国も同じ。ネット(スマートフォンも)をずっと見続けて根気よく空きを探すしかない。ドライブスルー方式や、街の薬局でも受けることができるのだが、もともと米国は薬剤師の居る薬局でインフルエンザの予防接種などを簡単に接種できるので、そういう意味では対応しやすかったのだろう。2回目の接種が終わると「ワクチン接種記録カード」というものを手渡される。これが今後大変重要なものになるのは間違いない。

19日に男女の「全米オープン」が有観客になることが発表されたが、州外のファンは必ずワクチン接種をしていることが義務付けられた。メディアには何ら通達は来ていないが、今後、義務化されるのではと想像する。

またハワイ州などは、現在PCR検査の陰性証明がなければ2週間の隔離を求められるが、今後はワクチン接種でそれらが免除されるのではと言われている。海外への渡航についても検討されている。

とは言え、選手たちがワクチン接種を受けることは時期を考えるととても大変なこと。少なくとも体調を崩すかもしれないことは頭に入れておかないといけない。またアレルギーを持つ選手はどうするのだろうか?と心配になる。とはいえ、もはや“ワクチン接種をしない”という選択肢はほぼないというのが米国の現状。ゴルフ界も今後は大きく変わっていくだろう。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>