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木下稜介はチャンスにつけるもパット苦戦で初優勝ならず 「きょう優勝したかった」

<東建ホームメイトカップ 最終日◇18日◇東建多度CC・名古屋(三重県)◇7081ヤード・パー71>

木下稜介の初優勝はまたもお預けとなった。単独トップの金谷拓実に1打差のトータル9アンダーで迎えた最終日。気合い十分でスタートしたが、1バーディ・3ボギーとスコアを伸ばせず、トータル7アンダー・4位タイで大会を終えた。

朝からアイアンは切れていた。1番では4メートル、2番では3メートルにつけるもバーディならず。続く3番パー3ではグリーン右手前に外し、芝の薄いライからアプローチがオーバーしてボギーが先行する。4番パー5では2.5メートルのバーディパットをショート。5番でも3メートルのバーディパットを50センチショートした。

「きょうは、ショットは悪くなかったがパッティングがショートしていた。朝、練習グリーンで速いと感じて、コースへ出てその感じで打ったらすべてショートだった。早く1つでもバーディが来たら良かったが、15番の1個だけで…。早く前半で入ってくれていたら、違ってきたかもしれない」と悔しさがにじむ。

象徴的だったのは後半最初の10番パー4。セカンドショットを1.3メートルのバーディチャンスにつけるも、そこからまさかの3パットでトータル7アンダーまで後退。金谷もボギーとしていただけに、バーディなら再びスタート時点の1打差に迫るチャンスだった。木下自身も「金谷君も苦しい展開で良いプレーをしていたが、とらえるチャンスもあった」と語る。

15番パー4でようやく1.5メートルを沈めての初バーディ。息を吹き返したかに見えたが、17番パー5のティショットを右の池に入れて、優勝の目はほぼ消えた。昨年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」では最終日最終18番のティイングエリアまでトップに立ちながら、最後の最後にイーグルを奪った香妻陣一朗に優勝をさらわれた。そして今大会もチャンスをものにできず悔しい敗戦となった。

「きょう優勝したかった。そこを目指していた。次の優勝争いのときには勝てるように頑張りたい。次は大差で勝てるようにしたい」。自分に言い聞かせるように木下はコースを後にした。(文・下村耕平)

<ゴルフ情報ALBA.Net>