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目指すは“脱・考えすぎ” プラチナ世代・後藤未有にメジャー覇者から金言

昨年ルーキーとしてツアーを戦った後藤未有に、メジャー3勝を誇る実力者から金言が送られた。その言葉も胸に、ここからの“オフ”、さらに去年からの続きとなる2021年シーズンへと向かっていく。

優勝争いした軽井沢で撮影! 後藤未有のドライバースイング連続写真

後藤がプロとしての心得を教えてもらったのが「日本女子プロゴルフ選手権」(1995、2000年)、「日本女子オープン選手権」(1996年)などツアー通算10勝を誇る高村亜紀。熊本県出身で現在はジュニア育成などにも携わる大先輩と会食の機会が設けられ、そこで『日頃の練習の取り組み方』や、『プレー中の精神コントロール法』などが伝授された。

今年成人を迎えた若者にとって、その一言一言は貴重なものに。特にタメになったのが、ラウンド中の“考え方”で、「例えば優勝争いのようなプレッシャーがかかる時に、それを意識しながらやっているのか、ということは気になっていたので、話を聞かせてもらいました。プレー中は余計なことは考えずに、難しいことかもしれないけれど何も考えずにやればいい、と言っていただきました」と、集中の大事さを改めて痛感した。

これが心に響いたのには訳がある。後藤は昨年レギュラーツアー5試合に出場。そのうち8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」では最終日を首位タイで迎え、優勝を争う一人になった。しかしラスト18ホールは「74」と2つ落とす結果に。結局14位タイに終わった。「(優勝した)笹生優花さんが序盤から伸ばしたことで、焦ったり、今思うと余計なことばかり考えていました」と、自分のプレーができなかったことを悔いていたのだ。

さらに、この他の4試合は予選落ちとあって「思っていたものと違う」ルーキーイヤーになってしまった。「ラウンド中にミスの切り替えもできず、考えすぎながらゴルフをしていました。いろいろと気づかされた1年でした」という思いがあるだけに、幾度も優勝を重ねた選手との時間から学ぶものが多かったようだ。高村は「せっかくいいものを持っている選手なのに、話を聞いていると考えすぎていたり、自信を持ち切れない印象を受けたので、そういう話をさせてもらいました」とその意図を話す。同じ選手として気持ちは分かるだけに、できる限りのアドバイスを後輩に託した。

今年の目標に「レギュラツアー優勝」と、「プロテスト合格」を掲げる後藤。この後はコロナ禍の状況も見ながら同級生の澁澤莉絵留、小倉彩愛との沖縄合宿や、男子の出水田大二郎、出身校の沖学園(福岡)の先輩・篠原まりあとの宮崎合宿も予定されている。「試合中にどれだけ考えても、結局は目の前の一打をこなしていくしかない」。そんな教えを強く意識し、“一打集中”へとつながる技術をさらに磨いていく。

<ゴルフ情報ALBA.Net>