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米女子ツアーも翌年の出場権はポイント制を導入 マイク・ワン会長「メジャーとの大きな格差をなくすため」

18日、米国女子ツアー最終戦の「CMEグループ・ツアー選手権」の会場で21年のツアー日程が発表された後、マイク・ワン会長が会見。34大会が開催される21年から、翌年の出場権を得るためには賞金ランキングではなく、CMEポイントを導入すると発表した。

渋野日向子の2020年ドライバースイング【連続写真】

米女子ツアーではこれまで前年の賞金ランキング80位内が出場資格1番目でいわゆるフルシード権を獲得してきた。米女子ツアーでもこれまで各大会でCMEポイントを獲得することが最終戦への出場資格とされていたが、それを翌季の出場権にも採用することになる。すでに米男子ツアーでは賞金ではなくフェデックス・カップポイントで出場資格が決められている。

変更の最大の要点となるのはメジャー大会とレギュラー大会との大きな格差をなくすこと。

女子の場合はとくにメジャー大会の賞金が突出して大きく、例えば先週の「全米女子オープン」は単独2位なら59万4千ドル(約6千万円)を獲得、。この1試合だけで19年シーズンの賞金ランキング38位に相当する。

「メジャーで一度2位に入った選手が、年間多くの5位に入った選手より大きく評価されることを避けたい」というのがワン会長の意向で、選手会もこの意見に賛同している。

さらにもう一つの変更はツアーメンバーでなければ例えばツアーで優勝しても最終戦のCMEグループ・ツアー選手権に出場できなかったが、こちらも「オフシーズンの間には変更を決めたい」とツアーメンバー外の勝者に最終戦への出場権を与えるという。

例えば今季でいうと8月に「AIG女子オープン」を制したソフィア・ポポフ(ドイツ)、そして先週の「全米女子オープン」覇者のキム・イェリム(韓国)が新しいシステムでは優勝賞金150万ドル(今年は110万ドル)の最終戦へ参戦できるようになる。

ポイント制になるとメジャーとレギュラー大会との差が縮まるが、21年もメジャー大会を中心に出場し、22年からの米ツアー本格参戦を目指す渋野日向子は、出場した大会のポイントの合計が40位内に入れば“ノンメンバー40"のカテゴリーで22年の出場権を得ることができる。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>