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パインハーストが“ホーム・オブ・アメリカンゴルフ”へ No.2では2047年までに5回の全米OP開催

ウイングド・フットGCでの「全米オープン」開催前日。恒例となっているUSGA(全米ゴルフ協会)の会見が行われ、マイク・デービス会長は「パインハーストを“ホーム・オブ・アメリカンゴルフ”にしたい」という意向を示した。

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9月上旬にはすでにUSGAの本部を現在のニュージャージー州からパインハースト・ゴルフリゾートのあるノースカロライナ州への一部移転を発表。同リゾートを代表するコース、パインハーストNo.2で2024、29、35、41,47年と5度の本大会開催を決定した。

さらに今後は「全英オープン」のように全米オープンもいくつかのコースをローテーションで開催することも検討している。No.2は1907年に開場。設計は名匠ドナルド・ロスの代表作。しかし全米オープンが開催されたのは99年が初めて。故ペイン・スチュワートがフィル・ミケルソン(米国)を下し勝利した名勝負は今も語り継がれる。その後は05年、14年には全米オープン、全米女子オープンと2週連続で同じコースでの開催も試みた。

「たくさんの選手の話しを聞いて、パインハーストがどれほど素晴らしいコースかがよくわかった。同コースでの開催をもっと増やしたいと考えた。そしてチャンピオンシップ・コミッティは決断をした」という。

現在の全米オープンもローテーションらしきものはあり、ペブルビーチGL(カリフォルニア州)、オークモント(ペンシルベニア州)、ベスページ(ニューヨーク州)、シネコック・ヒルズ(ニューヨーク州)らが挙げられるが、その軸となるコースを“パインハーストNo.2にするという。さらに周辺にはクラブのテストセンター、ミュージアムも建設される。

“ホーム・オブ・ゴルフ”といえば、誰しもがセント・アンドリュースを思い浮かべる。「アメリカにはセント・アンドリュースはないかもしれないが、パインハーストがある。セント・アンドリュースとパインハーストの両方をプレーするまではゴルファーとしては完成しない」と話すのはベン・クレンショーだ。

“ホーム・オブ・アメリカンゴルフ”。そんな言葉が定着する日も来るのかもしれない。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>