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バケツいっぱいの愛が直撃 堀川未来夢の勝利の儀式【現場記者の“こぼれ話”】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内だけでなく世界各国で中止が余儀なくされているゴルフトーナメント。なかなか試合の臨場感を伝えることができない状況が続いています。そんな状況のなか、少しでもツアーに思いを馳せてもらおうとツアー取材担当が見た選手の意外な素顔や強さの秘訣、思い出の取材などを紹介。今回は、19年の「日本ゴルフツアー選手権」での“恒例行事”を振り返る。

バケツいっぱいの愛を受ける堀川選手【写真】

男子ツアーでは、お決まりとなっている優勝者への“お祝い”があります。それがウォーターシャワー。プロ野球では祝勝会のビールかけ、F1では表彰台でのシャンパン・ファイトなどがありますが、ペットボトルなどで水をかけるのが男子ゴルフ流。

大体の場合は、仲の良い選手数人から“適度に”水をかけられて表彰式に向かうのですが、昨年どころかここ数年で見た中でも、最も熱烈な祝福を受けていたのが「日本ゴルフツアー選手権」で初優勝を挙げた堀川未来夢選手でした。

アテストを終える堀川選手を待ち構えて、続々と集まる選手やキャディ。その中には大学の先輩である大槻智春選手や中西直人選手、嬉しそうにペットボトルを手にする片山晋呉選手の姿も。その時点ですでに「今回は特にすごそうだな…」と思って眺めていたのですが、極めつけはその中の一人がバケツを担いで登場したこと。

それを見た瞬間、若干距離を取った記者は私だけではなかったはず…。堀川選手が現れた瞬間、あっという間にペットボトルによる集中砲火。水をかけられながら、頭をガシガシと撫でられ背中を叩かれ、熱烈な祝福を受ける堀川選手。一通り終わった後で、とどめとばかりに背後からバケツによる一撃が。

びしょ濡れのまま優勝スピーチへ。「優勝の水かけって、こんなに冷たいんだ…」とポツリとこぼした堀川選手でしたが、少なくとも、私はここまで激しいのを見たのは初めてでした。かけられた水の量ほど祝福されている証、堀川選手の愛され具合がよく分かる一幕でした。(文・谷口愛純)

<ゴルフ情報ALBA.Net>